この記事では、「求刑」と「実刑」の違いを分かりやすく説明していきます。
似た印象がある「求刑」と「実刑」という、2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「求刑」とは?
「求刑」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「求刑」は、「きゅうけい」と読みます。
「求刑」は、「刑事裁判の最終段階において、検察官が、被告人に対して、科せられるべき刑に関する意見を述べること」という意味があります。
裁判が進むと、証人尋問などがおわり、判決まで残り少なくなります。
このように、裁判が進み、最終段階を迎えて、検察官が被告人の量刑などについて意見を言う場面が来た時、「裁判が進み、いよいよ求刑と判決を待つ段階になった」などという文章を作ることができます。
また、検察が、被告人に対して、懲役3年の量刑を求めたとき、裁判の結果、裁判官が、懲役5年を言い渡す場面があるかもしれません。
このような場合は、「求刑よりも、重い量刑の判決が下された」などという文章にできます。
「実刑」とは?
「実刑」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「実刑」は「じっけい」と読みます。
「実刑」は、「執行猶予がなく、実際に執行される自由刑」という意味があります。
刑事裁判が行われ、被告人に判決が言い渡されたとき、執行猶予が付かず、刑務所に入ることが決まった場合は、「裁判の結果、被告人に実刑判決が下る」という文章にできます。
また、大麻を使用して逮捕された被告人が、初犯であるため、執行猶予が付き、刑務所に入る必要はないだろうと、予想される場合があります。
この場合は、「大麻を使用したが、初犯であるため、実刑判決は下らないだろう」などという文章を作ることができます。
他にも、「何としても実刑だけは免れたいと弁護士に依頼する被告人」などという文章にできます。
「求刑」と「実刑」の違い
「求刑」と「実刑」の違いを、分かりやすく解説します。
「求刑」は、「刑事裁判の最終段階において、検察官が、被告人に対して、科せられるべき刑に関する意見を述べること」という意味があります。
一方で「実刑」は、「執行猶予がなく、実際に執行される自由刑」という意味があります。
このように、「求刑」は、被告人に対して、「懲役3年を求める」など、量刑について意見を述べることを意味する言葉になります。
一方の「実刑」は、裁判の最後に判決が出た時、執行猶予が付かず、実際に刑が執行されることを意味する言葉という違いがあります。
そのため、「求刑」の時点では、判決が出ておらず、検察の意見にすぎません。
一方で「実刑」は、判決が出て、執行猶予が付かず、刑が執行されることを意味します。
まとめ
「求刑」と「実刑」の違いについて見てきました。
2つの言葉には明確な意味の違いがありました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、きちんと使い分けることができるようになりそうです。