「砂糖対応」と「塩対応」の違いとは?分かりやすく解釈

「砂糖対応」と「塩対応」の違い新語・ネット語

調味料名を使ったユニークな比喩表現として「砂糖対応」「塩対応」があります。

どちらも対応の仕方を表す言葉ですがどのような違いがあるのでしょうか。

今回は「砂糖対応」「塩対応」の違いについて解説します。

「砂糖対応」とは?

「砂糖対応」とは?

「砂糖対応」とは、「甘い対応」を意味する言葉です。

「厳しさに欠けていたり手心を加えたりなど手ぬるい様子」を指して「甘い」と表現します。

甘いという言葉には多くの意味があり手ぬるい様子を表すほか「主に子どもが好む蜜のような味わい」という意味もあります。

味を意味する「甘い」を代表する調味料が砂糖です。

甘いを辞書で調べると「砂糖のような」と記載されているほど甘さの象徴である砂糖を手ぬるいという意味にかけた表現が「砂糖対応」です。

「対応」とは「相手に対する反応ややりとり」を意味する言葉です。

「砂糖対応」とは「厳しいところが見られない手ぬるい反応」であり、一般的には「相手に気を使っていたりこびを売っていたりして行われる優しい反応」という意味で使われます。

「砂糖対応」は辞書に掲載されるような正式な表現ではありません。

もともとはネットで生まれたネットスラングの一種であり公の場で使われることは少なく、ネット掲示板やSNSの一部でのみ使われている限定的な表現です。

「砂糖対応」の使い方

・『主任はきれいな女性限定で砂糖対応になる』
・『彼女の砂糖対応にめろめろになってファンになる男性は多い』
・『大歓迎されているのか行く先々の反応が糖対応だった』
・『砂糖対応というよりこびを売っているといったほうが正確だ』

「塩対応」とは?

「塩対応」とは?

「塩対応」とは、「冷たくてそっけない対応」を意味する言葉です。

つまらなかったり面白みにかけていたりする様子を指して「しょっぱい」と表現します。

平凡で見どころのない試合を「しょっぱい試合」などと表現しますが、そこから転じて「面白みがなく冷たく突き放すような反応」のことを「塩対応」といいます。

「塩対応」はもともとアイドルの握手会でファンに冷たく対応する様子をあらわす表現としてネット掲示板で誕生した経緯を持つ言葉です。

普通のアイドルはファンに笑顔で接したり明るく話たりするものですが、事務的に握手するだけで笑顔も見せず言葉少なに対応する様子を「しょっぱい」と表現したことから「塩対応」という言葉が生まれました。

基本的にはネガティブな意味合いで使われる言葉でただ冷たいだけではなく拒絶するように距離を取って対応する様子を指します。

「塩対応」の使い方

・『彼女は毎回塩対応だ』
・『店員が塩対応奈良客の評判が悪いのも当然だ』
・『なれなれしい相手にはわざと塩対応で返すことにしている』
・『おかしな人間を寄せ付けないためには塩対応が効果的だ』

「砂糖対応」と「塩対応」の違い

「砂糖対応」と「塩対応」の違い

「砂糖対応」が甘く相手を肯定するような態度を指すのに対し「塩対応」は冷たく突き放し否定するような態度を指します。

「砂糖対応」「塩対応」は対の関係にあり「砂糖対応」が表す甘い様子の逆が「塩対応」です。

もともとは「塩対応」が先に作られましたが甘いイコール砂糖と結び付けられ言葉遊びのようにして「砂糖対応」という表現が作られました。

意味合いもポジティブな「砂糖対応」に対しネガティブな「塩対応」と対照的です。

まとめ

まとめ

「砂糖対応」「塩対応」はどちらも態度を調味料になぞらえたユーモラスな比喩表現です。

言葉の意味は正反対なのでそれぞれの意味を覚えて正しく使い分けましょう。