「履き違える」と「勘違い」は似たような意味を持つ表現ですが、詳細な意味合いなどが異なるため使い分けが必要な場合があります。
この記事では、「履き違える」と「勘違い」の違いを分かりやすく説明していきます。
「履き違える」とは?
「履き違える」は「はきちがえる」と読む表現で、「物事の意味を本来の意味ではなく間違った意味で理解すること」という意味を持っています。
上記のほか、「靴やボトムスなどを間違って身につけること」といった意味も持ち合わせています。
「勘違い」とは?
「勘違い」は「かんちがい」と読む言葉で、「物事の意味や事実を間違って認識したり思い込んだりすること」や「考え違いをすること」などを意味し、特に「意図がなく何かを思い違う状況」で使用されることが多いとされています。
「履き違える」と「勘違い」の違い
「履き違える」と「勘違い」は双方とも「物事やその意味を間違って捉える」という意味合いがありますが、「勘違い」の場合は「待ち時間を勘違いする」というように「時間」や「日時」などに対しても使用されています。
また、品詞や使用する場面にも違いがあります。
「履き違える」は動詞で、どちらかというと堅い表現になるためビジネスなど改まった場面で使用されることが多いようです。
一方、「勘違い」は「名詞」に分類され、日常生活などカジュアルなシーンでも使われています。
「履き違える」の例文
「履き違える」は「物事やその意味を本来の意味ではなく違う意味で捉える」際に使用される表現で、「意味を履き違える」や「目的を履き違える」、「〇と〇を履き違える」といった使われ方をしています。
また、「靴やボトムスなどを間違って着用すること」という意味で使用される場合もあります。
・『彼女は、オリンピックを楽しむという言葉の意味を履き違えているようだ』
・『一部の社員は定期的にミーティングする目的を履き違えているように見える』
・『彼女は愛情と依存心を履き違えて彼と接していた』
・『姉のスカートと自分のスカートを履き違えてしまった』
「勘違い」の例文
「勘違い」は「物事やその意味を間違って捉えたり思い込んだりすること」や「時間や日時などを間違って認識する」といった状況で使用する表現です。
品詞は名詞ですが、「勘違いする」のように動詞的に用いられる機会も多くあります。
なお、通常「勘違い」は「意図しない間違い」や「うっかりした間違い」に対して用いられますが、「うっかりでは済まされないほどの間違い」や「間違った捉え方の程度が大きい」事柄に対しては「勘違いも甚だしい」というフレーズが使われます。
・『赤の他人を知り合いだと勘違いして声をかけてしまった』
・『集合時間を勘違いしていたため遅刻してしまった』
・『プレゼンの日程を勘違いしたままスケジュールに加えていた』
・『彼と恋仲に見えるとは勘違いも甚だしい』
まとめ
「履き違える」と「勘違い」は似通った意味を持つものの、詳細な意味合いや品詞などに違いがあることが分かります。
両者の意味や用法を学んで、必要に応じて使い分けましょう。
ぜひボキャブラリーを増やす参考にしてください。