この記事では、「食用の重曹」と「掃除用の重曹」の違いを分かりやすく説明していきます。
「食用の重曹」とは?
食用に使える炭酸水素ナトリウムのことです。
純度が高く、食品として管理されており、口にすることができます。
食用としては、お菓子を作る、あくを抜く、野菜を彩りよくゆでる、豆をゆでるなどに使われます。
炭酸水素ナトリウムは加熱をすると、炭酸ナトリウム、水、二酸化炭素に分解されます。
このときに発生する二酸化炭素がお菓子などを膨らませます。
これを利用して、マフィン、ホットケーキ、パウンドケーキなどを作ることができます。
加え過ぎると苦くなってしまいます。
タケノコ、ヨモギ、ワラビなどにはあくが含まれています。
あくを大量に食べるのは体にとって好ましくありません。
そこで、あく抜きが必要です。
炭酸水素ナトリウムは水に溶かすとアルカリ性を示し、食物の繊維を柔らかくすることであくを抜きます。
野菜をゆでるときに湯に加えれば、野菜の彩りがよくなります。
そら豆やほうれん草など、彩りをよくしたい野菜をゆでるときに活用できます。
炭酸水素ナトリウムを加えた湯で豆をゆでると、ふっくら柔らかくなります。
これは、タンパク質を分解して水を浸透しやすくするからです。
「食用の重曹」の使い方
純度が高く食品として管理されている炭酸水素ナトリウムを指して使用する言葉です。
販売されているものには「食用」と記載されています。
「掃除用の重曹」とは?
口にする目的ではなく、家事に使用するために使用をする炭酸水素ナトリウムです。
重曹の製造工程を簡単に説明します。
水酸化ナトリウムと水を調合し、そこに炭酸ガスを吹き込み、結晶を作ります。
重曹を含む液から結晶を取り出し、乾燥させます。
その後に粒の大きさをそろえるためにふるい分けをします。
これは口にするほどピュアではなく、若干不純物が含まれています。
そのため、お菓子を作る、あく抜きをするなどには使用してはいけません。
これの水溶液はアルカリ性で、酸性の汚れを落とすのに適しています。
油汚れ、手あかなどを落とすことが得意です。
「掃除用の重曹」の使い方
油汚れを落とす、手あかを落とす、鍋を磨くなどに使用するための炭酸水素ナトリウムを指して使用をします。
「食用の重曹」と「掃除用の重曹」の違い
2つの違いはどれくらいピュアであるかです。
前者の方がピュアな度合いが高いです。
「食用の重曹」の例文
・『食用の重曹を1箱購入する』
・『食用の重曹をお菓子を作るときに使う』
・『食用の重曹で掃除をする』
・『食用の重曹でヨモギのあく抜きをする』
「掃除用の重曹」の例文
・『1袋3kg入りの掃除用の重曹』
・『掃除用の重曹が見当たらない』
・『掃除用の重曹をこぼしてしまった』
・『掃除用の重曹を使って鍋を磨く』
まとめ
炭酸水素ナトリウムという点は同じですが、ピュアな度合いに違いがあります。