この記事では、「腐葉土」と「堆肥」の違いを分かりやすく説明していきます。
「腐葉土」とは?
落ち葉が堆積をして分解・腐敗をした土のことです。
樹林には多くの樹木が生育をしています。
樹木は葉を落とし、落ちた葉は地面に堆積をします。
地面にはダニ、ミミズ、アメーバなどさまざまな生物やカビが生息をしています。
これらの生物たちが落ち葉を分解することで、この言葉が指すものができあがります。
この土は園芸や農業で主に使用されています。
これをもともとある土の中に混ぜると、微生物が繁殖しやすい状態になります。
微生物は土の状態を整えてくれて、土の状態がよくなれば植物の生育がよくなります。
また、保水性がありながらも排水性がよく、通気性もよい特徴があります。
山に行けば手に入れることができますが、所有者がいる場合は勝手に持ち帰ってはいけません。
この土はホームセンターや園芸店などで販売されています。
また、自分で作ることも可能です。
「腐葉土」の使い方
落ち葉が堆積をして分解・腐敗した土を指して使用する言葉です。
「堆肥」とは?
植物や家畜のふんなどを発酵させて作った肥料のことです。
土に栄養を与え、土壌改良をすることを目的にして、園芸や農業などで使用されます。
これを作るために必要なものは、生ごみ、わら、牛や豚などの家畜の糞尿などです。
これらを微生物が分解・発酵をすることで、この言葉が指すものができあがります。
生ごみと牛ふんに含まれている成分は異なります。
そのため、何を原料にするかによって、できあがったものに含まれる成分が変わってきます。
植物を主に使用したものは炭素を多く含んでおり、通気性や保水性がよい特徴があります。
家畜の糞尿を使用したものは、植物を原料にしたものと比べて、窒素、リン、カリウムなどを多く含んでいます。
この肥料を使う場合、十分に発酵しているかを確認することが大切です。
発酵が十分でないものを使用すると、植物の根を傷めることがあります。
土の中で発酵が進んでしまい、そのときの熱で根が傷むのです。
「堆肥」の使い方
生ごみやわらなどの植物、家畜の糞尿などを発酵させて作った肥料を指して使用する言葉です。
「腐葉土」と「堆肥」の違い
前者は土で、窒素などを供給することが目的で使用するのではありません。
材料は落ち葉です。
後者は窒素などを与えることを目的に使用されます。
材料は生ごみやわらなどの植物、牛や豚など家畜の糞尿です。
「腐葉土」の例文
・『腐葉土を購入する』
・『腐葉土を土に入れ込む』
・『腐葉土を自分で作ってみる』
・『腐葉土を使い切れずあまってしまった』
「堆肥」の例文
・『堆肥にするための生ごみ』
・『堆肥を自宅で作る』
・『十分に完熟した堆肥』
・『堆肥を畑に入れる』
まとめ
どちらも園芸や農業で使用されるものですが、それぞれ異なるものです。
一方は葉を腐らせた土、もう一方は植物や家畜の糞尿などから作った肥料です。