見た目がほぼ同じであるものの名前が違う動植物というのは意外と存在しています。
今回は動物2種についてご紹介致します。
この記事では「イタチ」と「テン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「イタチ」とは
この動物は『イタチ科に所属するや雑食で夜行性の哺乳類』です。
体毛は様々あるもののやや赤みの掛かった茶色で体長はオスが約45センチ程度でメスが20センチの細長い体形をしています。
手足は短く、しっぽが太くて長い為、機用にこれらを使い、泳ぐのがとても得意です。
そのため、川辺での目撃もよくあります。
日本はもちろん、世界中に生息しています。
日本では古くからその雑食性から田畑を荒らして農作物に被害を及ぼす為、害獣として扱われてきました。
そのためか、日本の伝承では『イタチ』を題材にした怪異や妖怪、ことわざが考えだされていました。
例えば突然皮膚がバックリとまるでカマで切ったかの様な裂傷を『かまいたち』と呼んだり、『イタチ』が危険を感じた時に悪臭を放つという性質から取った『困ったときに非常手段を使うこと』を表す『イタチの最後っ屁』という言葉は一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
現在ではペットとして飼われるケースもあり、『フェレット』と呼ばれる『ヨーロッパケナガイタチ』などはとても人気です。
「テン」とは
この動物は『イタチ科テン属の哺乳類』となんと『イタチ』の仲間でもあります。
身体的な特徴はほぼ『イタチ』と同じですが、体長は55センチでしっぽの長さは20センチ程度と大きめの動物です。
雑食で夜行性なのは同じで、生息分布も非常に似ています。
『テン』の最大の特徴はその『毛』にあります。
夏毛は全体的に褐色ですが、冬になると2種分かれます。
片方はスステンと呼ばれる夏毛と比較的よく似た色をするものですが、もう片方はキテンという体毛が鮮やかな黄色で顔が白という美しいものです。
このことから昔から高級な毛皮として珍重されてきました。
現在では乱獲が進み、絶滅危惧種に指定されているという悲しい事実も存在します。
『テン』も『イタチ』と同じ様に肛門近くに臭腺が存在しており、その臭いは強烈とされています。
「イタチ」と「テン」の違い
どちらも『イタチ科』に所属する雑食性で夜行性の動物ですが、その違いは身体的特徴から見ることができます。
『イタチ』の方がやや小さく、『テン』は大きめであり、体毛という観点からも『テン』の持つ冬毛の色の鮮やかさから高級な毛皮とされています。
しかし、『イタチ』も乱獲が進み、種によっては絶滅危惧種に指定されているものもあります。
この2種は古くからライバルとされており、『イタチの無き間のテンの誇り』という恐れるものがないところで威張り散らすことを例えた言葉があります。
まとめ
如何でしたでしょうか。
ほぼ同じ姿形をしている為見分けがつきにくいですが、今回の説明で特徴をつかむことができたのではないでしょうか。
『イタチ』に近い仲間はオコジョやラーテル、なんとラッコなども存在しますので是非それぞれの特徴を勉強してみてはいかがでしょうか。