この記事では、「人事異動」と「配置転換」の違いを分かりやすく説明していきます。
「人事異動」とは?
企業や官庁などの内部で、そこに努める人の地位や職務などが変わることです。
なぜこれが行われるのかまでは、この言葉の意味には含まれていません。
行う理由には、取引先ともめ事があった、その人にあてた仕事があっていなかった、後進の育成などさまざまです。
たとえば、ある人がずっと同じ仕事をしてれば、その人はその仕事に対しての知識や技術が身についてくることでしょう。
それによって、最初のころよりもスムーズに仕事ができるようになるかもしれません。
しかし、同じことをずっとやっていると飽きてしまい、仕事がはかどらなくなることも考えられます。
また、同じ仕事を同じ人がずっと行っていると、その仕事を別の人がする機会がなくなってしまい、他の人を育てる機会がなくなってしまいます。
こういったことを解消するために行われます。
「人事異動」の使い方
企業や官庁などの内部で、個人の地位や職務などを変えることを指して使用します。
家庭内のことには使用しません。
たとえば、父をやめて母の仕事を担当するなどには使わないのです。
「配置転換」とは?
企業などの内部の人の働く場所や内容などを変えることです。
なぜこれを行うのかまでは意味に含まれていません。
たとえば、事業内容が変わったため、適した仕事を任せるため、人を育てるためなどの目的で行われる場合があります。
たとえば、ある人は広告を担当していたとします。
広告の仕事をするためにコミュニケーション能力が必要なのですが、この人にはコミュニケーション能力がほとんどありませんでした。
この仕事にはあっていないようです。
そのため、業績が芳しくありません。
そこで、同じ企業内で事務の仕事を任せることにしました。
これなら人と変わることが少ないので、コミュニケーション能力が低くてもできて、この人にあっている仕事だといえそうです。
この場合は仕事内容を変えています。
「配置転換」の使い方
企業などで働いている人の場所や仕事内容などを変えることについて使用をします。
別なものに変えることだけをいいます。
「人事異動」と「配置転換」の違い
変えるという意味を持つ点が似ていますが、何を変えるのかという点に違いがあります。
前者は地位や職務を変えることです。
後者は場所や仕事内容などを変えることです。
「人事異動」の例文
・『人事異動を考える』
・『人事異動について相談をする』
・『人事異動を拒否する』
・『人事異動を行った』
「配置転換」の例文
・『配置転換の必要性がある』
・『配置転換をして勤務地が変わった』
・『配置転換をして自分に適した仕事ができた』
・『配置転換に応じる』
まとめ
どちらの言葉も企業などの内部のことで、変わるという意味を持っているのですが、何が変わるのかという点に違いがあります。