この記事では、「羽織る」と「着る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「羽織る」とは?
「羽織る」は「はおる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「羽織りを身に付けること」という意味です。
「羽織」とは、和装で、長着の上に防寒着として重ねて身に付ける、丈の短い着物のことです。
襟が裾まで付いていて外側に折られています。
前は紐で留める様になっていて、「羽織紐」と呼ばれます。
2つ目は転じて「防寒用として薄手の洋服を一枚重ねて着ること」という意味で、ベストやカーディガンなど、薄手のものを身に付けることで、袖を通すことが多くなります。
3つ目は更に転じて、「衣服を身体の上に軽くかけて身に付けること」という意味で、袖を通さずに肩からひっかける様に身に付けることです。
上記に共通するのは「上からかぶせる様に身に付ける」という意味です。
「羽織る」の使い方
「羽織る」は「羽織りを身に付けること」と「防寒用として薄手の洋服を一枚重ねて着ること」「衣服を身体の上に軽くかけて身に付けること」という意味で使われます。
動詞として「羽織る・羽織った」と使われたり、副詞として「羽織って出かける」などと使われます。
基本的に、日常で使われる場合、薄手の衣服を一枚重ねて身に付けることや、薄手の衣服を肩から掛ける様にして袖を通さず身に付けることに使われる言葉です。
「着る」とは?
「着る」は「きる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は「衣服などを身体全体に身に付ける」という元の意味で、洋服だけではなく、刀や帽子、布団など幅広く身に付けることに使われていました。
2つ目は転じて「洋服を身に付ける」という意味で、シャツに袖を通したり、パンツをはいたりすることです。
3つ目は「身に引き受ける」という意味で、あることの義務や責任を負うことです。
4つ目は「相手の好意をありがたく受ける」という意味で、感謝の気持ちで相手から何かしてもらうことです。
上記に共通するのは「自分の身に付ける」という意味です。
「着る」の使い方
「着る」は「衣服などを身体全体に身に付ける」「洋服を身に付ける」「身に引き受ける」「相手の好意をありがたく受ける」という意味で使われます。
動詞として「着る・着た」と使われたり、副詞として「ジャケットを着て挨拶する」などと使われます。
基本的に、衣服を身に付けることや、義務や責任を自分の身に引き受けることに使われる言葉です。
「羽織る」と「着る」の違い
「羽織る」は「薄手の衣服を一枚重ねて身に付けること」「薄手の衣服を肩から掛ける様にして袖を通さず身に付けること」という意味です。
「着る」は「衣服を身に付けること」「義務や責任を自分の身に引き受けること」という意味です。
「羽織る」の例文
・『夜中にトイレへ行く為にガウンを羽織る』
・『寒くなってきたのでカーディガンを羽織る』
・『子供がヒーローごっこでマントを羽織る』
・『キャンプ場でブランケットを羽織る』
「着る」の例文
・『会社で支給された制服を着る』
・『パーティ様に豪華なドレスを着る』
・『社長が来店したので慌てて上着を着る』
・『部下の失敗の責任を着る』
まとめ
今回は「羽織る」と「着る」について紹介しました。
「羽織る」は「薄手のものを身体に掛ける」、「着る」は「衣服を身に付ける」と覚えておきましょう。