この記事では、「湿っぽい」と「湿った」の違いを分かりやすく説明していきます。
気になる言葉を、今すぐ使い分けていきましょう。
「湿っぽい」とは?
湿っぽいとは、ジメジメしていること。
うっとうしくて、何だか嫌な感じがすることです。
暗いムードが漂っていて、まるでお通夜のような雰囲気を「湿っぽい」といいます。
カラッと晴れない、どこか辛気臭いありさまです。
「湿っぽい」は「湿る」に「~ぽい」を付け加えた言葉です。
「~ぽい」とは「それらしい」こと。
はっきりとは分からないけれども、その雰囲気が如実に伝わってくる様子をあらわします。
そのため「湿っぽい」で、悲しくどんよりした話や、さえない表情、鬱々たる態度をあらわします。
誰かが涙を流している、もの寂しい佇まいが「湿っぽい」になります。
「湿った」とは?
「湿った」とは、湿度がとても高いこと。
空気の中に水分がたっぷり含まれていて、カラカラに乾いていない様子です。
おもに空気や雪の性質をあらわす、お天気でつかわれる用語です。
もともと「湿った」は「湿る」に過去の意味がある「~た」が付いた言葉です。
そのため、いつもよりも水分が多くて「しっとりしている状態」に変化したことを「湿った」といいます。
天気の影響を受けて、湿り気を帯びている模様になったことが「湿った」です。
「湿った空気の影響で、未明から雨が降る」や「湿った雪が降ったため、路面が凍っている」と使います。
冷たい空気、湿り気をおびた雪など、水分の多い状況をあらわす言葉が「湿った」です。
「湿っぽい」と「湿った」の違い
それぞれ「湿る」にまつわる用語です。
「湿っぽい」と「湿った」の違いを、分かりやすく解説します。
・雰囲気は「湿っぽい」雨や雪は「湿った」
両者とも同じように見えるので、間違えやすい用語です。
ただ「湿っぽい」と「湿った」は、使うシーンがそれぞれ異なっています。
まず「湿っぽい」は、その場のムードをあらわす言葉です。
みんなの気持ちが沈んでいて、非常に重たいこと。
声を出すのも憚られるくらい、重苦しい空気がはり詰めている様子をあらわします。
明るさと爽やかさのない、辛い状況が「湿っぽい」です。
対する「湿った」は物質として、水分が多い状態をあらわします。
湿気が多くてジトジトした様子になることが「湿った」になります。
「湿っぽい」には雰囲気の暗さという訳がありますが「湿った」は状態の様子をあらわす理科や科学に近い用語です。
まとめると重苦しいお通夜のような雰囲気が「湿っぽい」、水分の多い状態が「湿った」です。
まとめ
「湿っぽい」と「湿った」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも「湿る」にまつわる用語です。
「湿っぽい」とは、顔つきや話の内容が暗いこと。
落ち込んでいて、沈んだ雰囲気をあらわします。
そして「湿った」とはお天気の影響を受けて、水分が多いこと。
乾いていない、湿り気の多い状態をあらわします。