この記事では、「普遍」と「不変」の違いを分かりやすく説明していきます。
「普遍」とは?
全体に大きな範囲にもれなく届く、あてはまらないものがないという意味です。
長きにわたって愛されている音楽がいくつかあります。
その音楽に共通している部分があったとします。
その共通する部分は、時代が変わっても変わることがありません。
ある時代にあてはまっていたことが、別のある時代にもあてはまるのです。
これは、例外がなくすべてのものにあてはまるということができます。
恋愛のときに抱く感情などは、どの時代でも、どの人でも同じようなものです。
ある人に対して好ましい気持ちを持つようになります。
そのことはあてはまらないものはありません。
ある人は相手に対して憎い気持ちを持っていてこれを恋愛という、といったことは一般的にはないです。
こういった、広い範囲に行き渡っていることや、あてはまらないことがないことを意味する言葉です。
あるものだけが特別にあてはまる場合はこの言葉が意味するものではなく、特殊といいます。
「普遍」の使い方
広い範囲に届いている、あてはまるものがないという意味で使用をします。
「的」や「性」をつけて使うこともあります。
「不変」とは?
変わらないという意味です。
物事の様子がこれまでと違ったようになることがないといった意味になります。
「不」は否定の意味があり「変」を否定しています。
変はかわるという意味を持つ漢字です。
Aさんは美人です。
肌は透き通っており、シミ一つありません。
若いころなら、「若いからきれいなのだろうな」など思うかもしれませんが、現在Aさんは50代です。
若いころから今までずっと美人だと言われ続けてきました。
美人な様子はずっと変わっていません。
実際には少し変わっているかもしれませんが、変わっていないように感じられます。
このようなさまを意味する言葉です。
ある人が別のある人を愛していたとします。
何かきっかけがあって愛が冷めてしまうことがありますが、この人はずっと愛し続けています。
何があってもその気持ちは変わりません。
常にある人に対しての愛を持ち続けています。
これもこの言葉が意味するものです。
「不変」の使い方
物事の様子や状態がこれまでと違ったようにならないという意味で使用をします。
「普遍」と「不変」の違い
「ふへん」と読み方は同じですが意味は異なります。
前者は、あてはまらないものがないという意味です。
後者は様子が違ったふうにはならないという意味です。
「普遍」の例文
・『普遍的なこと』
・『自然界に普遍の法則』
・『普遍をテーマにする』
・『普遍性を考えたデザイン』
「不変」の例文
・『○○さんの評判は不変だ』
・『不変の美貌』
・『デビュー以来情熱は不変』
・『このテーマは不変』
まとめ
読み方は同じですが意味は異なり、一方はあてはまらないものがないこと、もう一方は変わらないことを意味しています。