自分の下に位置する人間を指す言葉として「部下」と「配下」があります。
組織や集団の上下関係で使われる子と場ですがどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「部下」と「配下」の違いについて解説します。
「部下」とは?
「部下」とは、「組織や集団において自分の下に属する人のうち直接指揮命令できる人」を意味する言葉です。
組織や集団では上下関係の構成で運営が行われます。
上の人間が下の人間を指揮して作業させたり下の人間から上の人間に報告があげられたりなど上下の関係で役割を分担することで多くの人間がひとつの目的に向かっての円滑な活動が実現します。
「部下」とは組織や集団における上下関係を表す言葉のひとつで「役割として下についている人の中で直接指示を出せる人」を表します。
組織や集団の上下関係には2種類あり、ひとつは身分としての上下もうひ乙は役割としての上下です。
例えば軍隊では「大佐」や「軍曹」と言った階級の上下と「艦隊司令官」「部隊長」など役割としての上下が明確に分かれています。
「部下」というのは「役割の上下関係における自分の下にいる人」を指します。
役割をこなすために舌について働く人が「部下」なので組織構成で自分より下に位置する人であっても担当する業務や所属部署が異なる人は「部下」ではありません。
一般的には「会社で自分の下に直接ついている人」を指す言葉として使われています。
「部下」の使い方
・『見積もりを作成するよう部下に指示を出す』
・『出世して初めて部下ができた』
・『部下の不始末は上司の責任である』
・『優秀な部下がいると仕事がとても楽だ』
「配下」とは?
「配下」とは、「組織や集団において自分よりも下にいて影響力が及ぶ人」を意味する言葉です。
「配下」が意味するのは「自分が用意した下の人間」です。
会社や団体で出世すると階級的に自分より下の人間ができますが彼らは「配下」ではありません。
「配下」が意味するのは「自分が用意した下の人間」つまり自分で勧誘したり採用したりあるいは自分の魅力にひかれて集まってきたりした人です。
実際には直接的に用意した人以外にも一緒に行動するうちに心酔したり共感したりして下につくケースもあるためそのような「下の人間のうち影響力が及ぶ人」も「配下」に含まれます。
「配下」の使い方
・『将軍の配下には優秀な武将がそろっている』
・『配下の人間に命令して情報を集めさせる』
・『日本全国に配下を持つ裏組織の顔役』
・『配下に裏切られるという悲しい最後だった』
「部下」と「配下」の違い
「部下」と「配下」は基本的に同じ意味で使われますが「部下」には当人同士が納得の上で形成されている上下関係というニュアンスが含まれるのに対し「配下」には支配と被支配のニュアンスが感じられるという違いがあります。
平和的な組織では「部下」という言葉が使われ、「配下」は暴力的な組織や集団で使われることが多い言葉です。
まとめ
「部下」と「配下」は同じような意味で使われる言葉ですがニュアンスに若干の違いがあります。
言葉から感じられる微妙なニュアンスの違いを理解して使い分けてください。