この記事では、「原価」と「費用」の違いを分かりやすく説明していきます。
「原価」とは?
「原価」とは、その対象を作る為に必要になる材料(構成部品)代のみのことです。
ラーメンを例に挙げると、1人前の麺やスープに、各種のトッピングに掛かる値段のことで、麺が30円、スープが100円、トッピング類が全部で120円だとすると、合計した250円がラーメン1杯に掛かる「原価」になります。
人件費や光熱費は含まない表現の為、スープを作るのに何時間も掛かるとしても、その間のそれらは除外し、スープの材料に掛かる分だけで計算します。
一般的に、外食産業ではこの原価を4割以下に抑えるのが基本とされており、それに人件費や光熱費、テナントの賃料なども含めて利益や損益が計算されます。
「費用」とは?
「費用」は、何かに掛かる値段の総称で、物を購入する場合にはその値段がそのままそれに当たります。
何かしらのサービスを受ける場合のその値段が「費用」と呼ばれ、「○○費」という表現で表されることも多いです。
例として、店舗の経営に掛かる全ての「費用」のうち、先の項で挙げた「人件費」や「光熱費」などがそれで、それぞれ人を雇う為(自分の賃金も合わせて)の費用、電気や水道、ガスの使用に掛かる費用という解釈になります。
「原価」と「費用」の違い
「原価」と「費用」の違いを、分かりやすく解説します。
「原価」は、人件費や光熱費などは考慮しないその商品やサービスの提供に必要になる最低限の「費用」のことで、その「費用」は、支払うべきお金全般に対して広く使える言葉になります。
何かの原価を知ってしまうと、それなのに高いと考えてしまう商品やサービスも多いですが、それこそ人件費や光熱費などが一切考慮されていない為にそう思ってしまうのだと解釈できます。
例えば、新車で300万円で販売される自動車の原価は、約100万円程度だと言われています。
しかし、部品類だけで走る訳がないので、その組み立てに必要になる各種の費用や利益分が上乗せされ、300万円という値段で販売されるという訳です。
まとめ
「原価」と「費用」は、このような言葉です。
「原価」は、「仕入れ値」という意味で使われることもあり、仕入れたものをそのまま販売するお店ではそちらとして用いることも多いです。