クリスマスをお祝いするあいさつとして「メリークリスマス」と「ハッピーホリデー」がありますがどのように違うのでしょうか。
今回は、「メリークリスマス」と「ハッピーホリデー」の違いについて解説します。
「メリークリスマス」とは?
「メリークリスマス」とは、「クリスマスをお祝いする意味で使われる定番のあいさつ」です。
日本ではキリストの誕生日として知られるクリスマスですが本来のクリスマスは「キリストの生誕を祝う日」であり誕生日ではありません。
そもそもキリストの誕生に関しては不正確な部分も多く誕生日も特定されていません。
クリスマスは誕生日当日ではありませんが一年に一度生誕を祝う日として誕生日と同様に盛大に祝う習慣が世界中で根付いています。
「メリークリスマス」はそんなクリスマスをお祝いする意味で使われるあいさつです。
特定の目的や時期にのみ使われるあいさつは「メリークリスマス」以外にもたくさんあります。
日本では正月限定の「あけましておめでとうございます」や年末限定の「よいお年を」などが有名ですが「メリークリスマス」もそのような特定の時期のみに使われる限定的な挨拶です。
「メリークリスマス」の「メリー」には「愉快な」「楽しげな」という意味があります。
「クリスマスを楽しく過ごしましょう」というのが「メリークリスマス」の意味であり待ち遠しいクリスマスの楽しみをわかちあうように使われます。
使われはじめるタイミングはクリスマスの前、12月に入ってからが一般的です。
「メリークリスマス」の使い方
・『12月に入ってからメリークリスマスというあいさつを耳にする機会が増えた』
・『メリークリスマスのスペルを調べる』
・『注文したケーキにはチョコレートでメリークリスマスと書かれている』
・『クリスマスカードにはメリークリスマスと印刷されている』
「ハッピーホリデー」とは?
「ハッピーホリデー」とは、「宗教や文化などに縛られることなく誰でも使える言葉として作り出された新しいクリスマスのあいさつ」です。
2010年に入ってから性別や人種、文化や宗教の違いを撤廃しようという運動が盛んになってきました。
このような差別のない平等を目指す運動を「ポリティカル・コレクトネス」略して「ポリコレ」といいます。
ポリコレを主張する人達は古くからある慣習や文化についても差別的な部分があれば改善や撤廃を求めてきました。
「ハッピーホリデー」もポリコレにより誕生した言葉のひとつです。
クリスマスはキリスト教や西欧文化の影響を強く受けたイベントです。
歴史的背景を考えれば当然なのですがあらゆるもの事において平等を目指すポリコレ的な考えではキリスト教の影響が強いクリスマスは好ましくないものとみなされます。
クリスマス関連では特にあいさつに注目が集められます。
古くから定着しているあいさつはキリスト教の影響が強くた宗教の人が気軽に使えないと主張するポリコレ派によって作り出された新しいクリスマスのあいさつが「ハッピーホリデー」です。
「ハッピーホリデー」の使い方
・『ハッピーホリデーという挨拶にはなじみがない』
・『鳴り物入りで登場した割にハッピーホリデーは定着していない』
・『ハッピーホリデー以外のあいさつは差別的である、というのは言いすぎだ』
・『欧米でもハッピーホリデーと言っているのは少数派だそうだ』
「メリークリスマス」と「ハッピーホリデー」の違い
「メリークリスマス」と「ハッピーホリデー」はどちらもクリスマスを祝うあいさつですが、キリスト教色の強い「メリークリスマス」に対し「ハッピーホリデー」は宗教色が薄く文化の違いを気にせず誰でも使えるとされています。
まとめ
「メリークリスマス」と「ハッピーホリデー」のどちらを使うかによって宗教や文化に対する意識の程度がわかる、と主張する人もいますが現実を見ればそれほど気にしている人はいないのが実情です。
一部の過激な思想を振りかざす人に惑われずクリスマスをお祝いする素直な気持ちであればどのようなあいさつをしても問題ありません。