「詐欺」と「詐欺まがい」の違いとは?分かりやすく解釈

「詐欺」と「詐欺まがい」の違い二語の違い

人をだますような悪質な犯罪を伝えるニュースでは「詐欺」「詐欺まがい」が明確に使い分けられていますがどのような基準があるのでしょうか。

今回は、「詐欺」「詐欺まがい」の違いについて解説します。

「詐欺」とは?

「詐欺」とは、「己の利益のために人をだましたり欺いたりして不利益を与えること」を意味する言葉です。

「詐欺」という言葉は一般的に「ウソをつくこと」という意味で使われています。

ウソをついて人に事実と異なることを事実であると思い込ませ行動を誤らせるのが「詐欺」です。

基本的には「自分が得をするために相手に損をさせること」「詐欺」と表現します。

虚偽の事実を用いて相手に金銭を使わせたり不正確な認識を利用して都合よく行動を誘導したりする行為が「詐欺」にあたります。

法律では「詐欺罪」により「詐欺」に該当する行為が規定されているほか民法でも規定されています。

民法では「他人を欺罔して錯誤に陥れること」「詐欺」としています。

要するに「だましたり欺いたりして勘違いさせること」「詐欺」であり、そのような状態で行われた意思表示については無効であるとされています。

「詐欺」は明確にだます意志を持って行われるものであり加害者と被害者が存在します。

言葉巧みに誘導したりウソの事実を本物と思い込ませたりなど積極的に相手が錯誤するよう行動する行為が「詐欺」です。

「詐欺」の使い方

・『詐欺の被害にあったので警察に届け出た』
・『詐欺により大切なジュエリーをだまし取られてしまった』
・『土地の権利売買に関連する詐欺出た額の損害が発生した』
・『詐欺被害を防ぐために警察は広報活動に力を入れている』

「詐欺まがい」とは?

「詐欺まがい」とは、「法律上の詐欺には当たらないがそれに近い犯罪とみなされてもおかしくないほどの悪質な行為」を意味する言葉です。

「詐欺」は法律で禁じられている犯罪行為ですが、世の中には法律上の構成要件には該当しないものの極めて悪質な手口で人をだましたり欺いたりするケースが少なくありません。

そのような「限りなく詐欺に近いが法律上取り締まるのは難しいグレーゾーンな行為」のことを「詐欺まがい」といいます。

「詐欺まがい」とは「ぎりぎり合法な範囲で人に誤解を起こさせ自らの利益とする行為」なので犯罪ではありませんが社会的に許されるものではなく、民事訴訟で争いになるケースもあります。

利益だけを大々的に宣伝しておきながらリスクについてはわかりにくいところに小さな文字で記入している、ウソは言っていないけれど効果を過大に見せかけるなど、勘違いしたほうが悪いと言い逃れできるような悪質な行為が「詐欺まがい」に該当します。

「詐欺まがい」の使い方

・『詐欺まがいの広告には注意が必要だ』
・『肝心な部分が説明されていない詐欺まがいの勧誘に行政指導が入る』
・『求人広告には詐欺まがいのものが多い』
・『グレーゾーンぎりぎりの詐欺まがいな商品が店頭から排除された』

「詐欺」と「詐欺まがい」の違い

「詐欺」「詐欺まがい」「違法か合法か」です。

法律上犯罪に当たるのが「詐欺」、行為の悪質性は認められるが法律上犯罪には当たらないのが「詐欺まがい」です。

違法性の立証に違いが見られますが現実的には裁判所の判断に委ねられる部分も多く基準にはあいまいさが見られます。

まとめ

「詐欺」「詐欺まがい」は違いがわかりにくい言葉です。

日常会話でも使われる言葉なのでそれぞれの言葉がもつ意味をできるだけ正しく理解して使い分けましょう。