「逐次」と「逐一」の違いとは?分かりやすく解釈

「逐次」と「逐一」の違い二語の違い

この記事では、「逐次」「逐一」の違いを分かりやすく説明していきます。

「逐次」とは?

逐次とは、ちくじという読み方をすべき言葉です。

漢字で書かれたこの言葉を見れば理解可能な事でしょうが、順を追うとか後を追うといった意味の逐の漢字に、つぎや二番目といった意味がある次の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。

だからこそ逐次は、順を追って次々に事が成されて行く様を表すのです。

「逐次」の使い方

逐次は、順を追い次から次へと物事が成されて行くという様子を表現する言葉として使われています。

余り日常会話の中では登場しない言葉ですが、ビジネスシーンでは見聞きする事がある言葉です。

具体的には、逐次報告する、といった表現で、順番通りに次々に報告する、という意味を表す事が出来ます。

同じ様に、逐次処理する、という形であれば、順番通りに次々に処理して行く、という意味を表現可能です。

「逐一」とは?

逐一とは、ちくいちという読み方をする言葉となっています。

文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、順を追って進むや追い払うといった意味を持っている逐の文字に、ひとつやいちという意味を有する一の文字を加える事で完成した言葉です。

以上の点から逐一は、順を追って一つ残らず取り上げる事を示します。

「逐一」の使い方

逐一は、順番通りに一つ残らず全て取り上げる、という意味に用いられる言葉です。

ただ全て取り上げるというだけでなく、順を追って、という意味を含んでいるのがポイントとなっています。

使い方として見られるのが、逐一報告してください、といった形式であり、これは順を追いつつ全て報告をお願いします、という意味になるのです。

逐一はこの様な形で、ビジネスシーンで用いられる事が多いです。

「逐次」と「逐一」の違い

逐次と逐一の文字表記を見比べてみれば、2文字目に次と一という漢字の違いを発見する事が出来ます。

所が最初の文字は同じ逐の漢字であり、持つ意味合いも順を追って行う、といった似た様な意味を所有している点がややこしいです。

もっとも2文字目の漢字の違いにより、表す意味自体には違いがあります。

まず逐次は、順を追いつつ次々に物事が成される様子という意味を表すのです。

一方の逐一は、順を追って何から何まで全て取り上げるという意味を示します。

「逐次」の例文

・『間違いを見付けたら、逐次報告してください』

「逐一」の例文

・『クレーム処理を行ったら、逐一上司に報告すべきです』

まとめ

2つの言葉は共に最初に、逐という同じ漢字が使用されており、順を追って行うといった具合に似たニュアンスの意味を持つ言葉同士です。

ですが2文字目に漢字の違いがある事により、表現する意味自体には相違点を見付ける事が出来ます。

そのためそれぞれの言葉の意味を把握すれば、誤りなく使い分けを行う事が可能です。

ちなみに逐次は、決まった順番で事が成される様子を表す言葉となっています。

対する逐一は、順を追って一つ残らず全て取り上げる、という意味として用いられる言葉です。