「熱血漢」と「冷血漢」の違いとは?分かりやすく解釈

「熱血漢」と「冷血漢」の違い二語の違い

人の性格を表す言葉として「熱血漢」「冷血漢」があります。

このふたつはどのような性格を指しているのでしょうか。

今回は、「熱血漢」「冷血漢」の違いについて解説します。

「熱血漢」とは?

「熱血漢」とは、「熱い気持ちを持つ人」を意味する言葉です。

人情や正義に厚く感情的なたかぶりを行動力に変えられるような性格のことを「気持ちが熱い」と表現します。

「熱血漢」とは「情に厚く感情で行動する人」を指す言葉です。

高ぶった情熱や規制を盛って物事にあたる姿は頼もしく周囲の人からも頼りにされる半面、感情的に行動してしまうため思慮が浅く物事を深く考えないという欠点もあります。

「熱血漢」「漢」は主に男性を意味する言葉ですが男性だけでなく人間一般を指す意味もあります。

「熱血漢」を男性限定で使う言葉だというのは誤解であり本来の意味から考えると「男女を問わず気持ちの熱い人」という用法に間違いはありません。

一般的に「熱血漢」という言葉は好意的な意味合いで使われます。

不正や悪事を許さず間違いは積極的に正していく正義感を持つような人が「熱血漢」であり、そのような性格の人はリーダーにも適性があります。

損得や世間体を考えて行動をためらってしまう人が多い中、感情に従いシンプルな行動原理で物事を判断する「熱血漢」はある種のあこがれの目で見られる貴重な存在です。

「熱血漢」の使い方

・『彼は近年まれに見る熱血漢である』
・『熱血漢な彼の性格は周囲の人から好意的に見られている』
・『不正を正すには熱血漢が必要である』
・『熱血漢なので曲がったことは大嫌いだ』

「冷血漢」とは?

「冷血漢」とは、「人間らしい温もりやおもいやりにかけている冷たい性格の人」を意味する言葉です。

「優しくしたりいたわったりなど人として当然持ち合わせているべき温もりを持っていない人情に薄い人」を指して「冷血漢」と表現します。

物事を損得勘定だけで判断したり困っている人を切り捨てたりするような人としての情に欠ける行動をためらいなくとれる人が「冷血漢」です。

政治や経済などで合理性を追求するために人情を捨てる必要に迫られることは少なくありません。

非情で冷酷な判断をしたというだけで「冷血漢」と決め付けるのは好ましいことではなく、行動と性格を同視しないよう慎重さが求められます。

「冷血漢」という言葉はその人の性格そのものが冷たく情も薄いことを指すとても強い表現です。

言われた相手からするととても強いショックを受ける可能性がある言葉なので用いる場合は注意が必要です。

「冷血漢」の使い方

・『冷血漢のそしりを受けてでも用地買収を成功させなければならない』
・『正当な理由があっても借金の取り立てというだけで冷血漢呼ばわりされてしまう』
・『困っている人を平気で見捨てていれば冷血漢といわれるのもとうぜんだ』
・『冷血漢に泣き落としは通用しない』

「熱血漢」と「冷血漢」の違い

「熱血漢」「冷血漢」は正反対の意味を持つ反対語です。

人情に厚いのが「熱血漢」で人情に薄いのが「冷血漢」というのが基本的な違いです。

「熱血漢」は行動が感情に左右されますが「冷血漢」は行動に感情が影響することはなく合理的な判断が優先されます。

まとめ

「熱血漢」「冷血漢」では表す意味が正反対です。

「熱血漢」は褒め言葉として使われますが「冷血漢」は罵倒語として使われることが多いので間違えないよう注意しましょう。