この記事では、「拝謁」と「謁見」の違いを分かりやすく説明していきます。
「拝謁」とは?
「拝謁」と身分の高い人、遥かに目上で合うことも難しい人と面会することです。
会う、面会するの敬語であり、自分をへりくだっていう謙譲語にあたります。
基本的に会うことを「拝謁」という言葉で表現するような相手は、国王や法王など、国や宗教など集団として非常に大規模な組織の頂点である立場の人です。
「拝謁」するという場合、どのような形で相手に会うのかは関係ありません。
国王が国内で大きな功績を打ち立てた人と食事会を開きお褒めの言葉を贈ることも「拝謁」と言いますし、総理大臣のように国の政治を任されている人が公務として国王と会い、今進めている政治についてどのような意図でそうしているのかなどを説明することも「拝謁」です。
また「拝謁」するのは国内の人間とも限らず、その国を訪れた外国人と顔を合わせることもあります。
「謁見」とは?
「謁見」とは身分の高い人のお目にかかることです。
特に手続きを経て、正式な方法で会うことと言う意味で「謁見」という言葉が使われます。
こちらも国王など国や宗教のトップクラスに身分の高い人と会うことですが、そう言った偉い側から会う機会を作った場合ではなく、下の立場から会うために正式な手段を講じて会うことというニュアンスがある言葉です。
ただし現在では必ずしも下の立場から申し入れて高貴な人と会うこととは限らず、上の立場の人から会う機会を作った場合でも「謁見」と言うこともあります。
ただし王様のような高貴な人がお会いになること全般を「謁見」と言うのは、時代とともに言葉の意味が広がったからなので、元々の下の立場にある人が正式な手段を取り、高貴な人は公務として会うことと言う意味で「謁見」という言葉を使う人も少なくありません。
「拝謁」と「謁見」の違い
「拝謁」と「謁見」の違いを、分かりやすく解説します。
どちらも王様のような高貴な人、君主のような目上の人に会うことですが、「拝謁」は謙譲語であり、「謁見」は謙譲語の表現としてもお会いになることの尊敬語表現としても使われる言葉です。
元々の意味としては、「拝謁」は貴人から合う機会を設けた場合にも使われる言葉ですが、「謁見」は下の立場の人から会う機会を作るために働きかけた上でお目通りにあうことだけを指していたと言う違いもあります。
謁という字自体が身分の高い人に会うと言う意味で、「拝謁」はその名誉を受けるという意味なので、「拝謁」はするものです。
「謁見」は会って見てもらうと言う意味になるので、「謁見」はするだけでなく、「謁見」を受けると言う形でも使われます。
まとめ
王様や君主と会う機会に恵まれる人自体が少ないので、「拝謁」も「謁見」も使う機会そのものが少ないため、違いがわかるほど言葉に慣れ親しんでいない人も多いです。
基本的には下の立場から会う機会を作ったという意味合いを持たせたいなら「謁見」、どちらが会う機会を作ったかは無関係に使うなら「拝謁」を使うといいでしょう。