この記事では、「没収」と「押収」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「没収」とは?
「没収」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「没収」は、「ぼっしゅう」と読みます。
「没収」は、「強制的に取り上げること」という意味があります。
例えば、学校にスマホを持ってきてはいけないという校則がある場合、生徒のスマホを強制的に取り上げることがあるかもしれません。
この場合は、「校則違反をした、生徒のスマホを没収する」という文章を作ることができます。
また、野球の試合で、一方のチームが暴力を働くなど、規則違反がある場合、球審が試合終了を宣告し、過失のないチームに9対0で勝ちを与えることを、「没収試合」と呼びます。
さらに「没収」には、「刑法上の付加系。
犯罪行為に関連したものの所有権を取り上げて、国家の所有に移すこと」という意味があります。
例えば、犯罪行為によって手に入れた土地がある場合は、国に取り上げられるかもしれません。
この場合は、「犯罪グループが、土地を没収される」などという文章にできます。
「押収」とは?
「押収」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「押収」は「おうしゅう」と読みます。
「押収」は、「裁判所や捜査機関が、証拠物または没収すべきものを占有、確保すること。
そのための強制処分」という意味があります。
例えば殺人事件が起こった時、容疑者が逮捕されるかもしれません。
加えて、容疑者の自宅を捜索し、証拠になるようなものを確保するという流れになるでしょう。
このような場合は、「殺人事件の容疑者の持ち物を、証拠品の疑いがあるため押収する」などという文章を作ることができます。
また、脱税をしたと考えられる企業の社長宅に、税務署員が踏み込んで、脱税の証拠となる書類や、隠している現金などを確保する場合があります。
この場合は、「脱税疑惑がある企業の社長宅で、書類や現金を押収する」などという文章にできます。
「没収」と「押収」の違い
「没収」と「押収」の違いを、分かりやすく解説します。
「没収」は、「強制的に取り上げること」という意味があります。
一方で、「押収」は、「裁判所や捜査機関が、証拠物または没収すべきものを占有、確保すること。
そのための強制処分」という意味があります。
どちらの言葉にも、「取り上げる」という意味があるという、共通点があります。
ただし、「没収」には、法律がらみではなく、無理に取り上げるという意味があるのに対して、「押収」には、法律上の行為しか意味しないという違いがあります。
また「没収」にも法律がらみの意味がありますが、この場合は、取り上げて国所有にするという意味があるのに対して、「押収」は、証拠品などを確保するという意味の違いがあります。
まとめ
「没収」と「押収」の違いについて見てきました。
2つの言葉には明確な意味の違いがありました。
2つの言葉の違いを知ることで、きちんと使い分けることができるようになりそうです。