この記事では、「発電所」と「変電所」の違いを分かりやすく説明していきます。
「発電所」とは?
電気を作り出す場所で、火力、水力、原子力、風力、太陽光などのエネルギーを電気に変える巨大な設備となっているケースが多く、太陽光発電のみ家庭レベルで設置できるコンパクトなものとなっています。
また、ディーゼルによる発電は島しょ部で使われているケースがあり、こちらも施設としてはコンパクトな部類と言えます。
発電所からは家庭や工場などへなど送電も行われます。
水素を燃料とする燃料電池車も発電してモーターを回して走行するため発電能力があるものとも言え、家庭電力やライブの電力をまかなう小型発電所としての役割を果たすというケースが有りました。
電気自動車で家に給電する場合は電池から電気を家に送ることになり、発電はしていません。
鉄道車両の客車にも発電設備が取り付けられています。
発電所を厳密に定義すると移動しない発電設備になるとも考えられます。
なお、発電所は電力会社以外も所有しています。
「変電所」とは?
電気の電圧を変えるための設備でやはりサイズが大きな物となっています。
日本の家庭や商店用電力は100Vまたは200V、鉄道は1500Vが主流で600Vも存在していますが、発電所の段階では500000Vもの電圧から始まり、多数の変電所を経て家庭などで扱える電圧にしています。
電圧が高いほうが送電時のロスが少なく、日本の家庭電力を200Vにするという動きも見られましたが実現には至りませんでした。
変電所は電力会社だけでなく鉄道会社も所有しており、変電所にトラブルが起こると電車が止まってしまいます。
変電所にはフッ素ガスを使用したもの気中絶縁形変電所というスペースを広く必要とするもののコストが安いものなどがあります。
戦後には鉄道車両による移動式変電所もありましたが現在は使用されていません。
「発電所」と「変電所」の違い
「発電所」と「変電所」の違いを、分かりやすく解説します。
電気を作り出す施設が発電所で、発電所で作られた電気の電圧を下げて家庭や工場、電車に使えるようにする施設が変電所となっています。
用途から考えると数そのものは変電所のほうが多いと言えます。
鉄道用の変電所も数多く存在しており、こちらは電力会社のものではありません。
発電所はダムの位置関係から水力が山間部にあり、火力と原子力が海の近くにある事が多いですが、変電所は市街地にも多く見られます。
発電所と変電所は切り離せない関係性にあります。
発電方法は今後も増えていくと考えられますが、変電所に関しては当面の変化は少ないと言えます。
まとめ
「発電所」と「変電所」は発電所があっての変電所と言える関係ですが。
発電所だけでは家庭や工場に電力が送れず、変電所も非常に重要な施設です。
家庭用の太陽光パネルでは変電所ほどの規模の設備は不要ですが、電力会社レベルの発電であれば必ず変電所が必要となります。