「通達」と「告示」の違いとは?意味や違いを簡単に解釈

「通達」と「告示」の違いとは?言い換え

この記事では、「通達」「告示」の違いを分かりやすく説明していきます。

「通達」とは?

「通達」とは行政において上の機関が決めたことを下の機関に実行させるために伝えることです。

たとえば政府が新しい制度を決めた時には、市町村の役場にはその制度を利用したい人にはこういった手続きを案内し、それをこういう風に処理してください知らせますが、それを通達と呼びます。

行政以外の機関でも使われますが、その場合でも上司から部下へ伝えるというような上意下達が「通達」です。

「告示」とは?

「告示」とは行政が決めたことを一般の人達に向けて周知させるための行為です。

行政のウェブサイトでこういう制度を始めましたよというページを作ったり、庁舎にある掲示板に文書を張り出したりなどで、国民や市民の人達に知らせます。

都道府県や市区町村は公報と呼ばれる本を定期的に発行していますが、これも政治に関わる情報をそこに住んでいる人たちに知らせるためのものであり「告示」の一つです。

「通達」と「告示」の違い

「通達」「告示」の違いを、分かりやすく解説します。

業務についての上意下達が「通達」で、行政がそこに住む人達に政治についての何かを周知させる行為が「告示」です。

「通達」は行政や機関としてその内部的に見た上位にあるものから下位にあるものに知らせることを指しますが、「告示」は行政が行政に携わらない一般の人達に対して知らせることを指します。

「通達」の例文

・『新制度に関する行政手続きの通達が来た』
・『人事異動に関する社内通達が届く』

「告示」の例文

・『国が決めた法律が一般に向けて告示される』
・『新制度を告示するための文書が張り出されている』

まとめ

組織として業務に関することを上から下に伝えるのが「通達」で、広く知られなければいけないことを広く知らせることが「告示」です。

「通達」は行政のような政治組織以外にも一般企業内で上意下達されることについても使われますが、「告示」は行政が周知させること以外には基本的に使われません。