この記事では、「として」と「にとって」の違いを分かりやすく説明していきます。
「として」とは?
その立場や資格、役割、条件などを意味する言葉です。
「として」の前には人や物の名詞がくることがあり、「として」の後には、その名詞が何をするかやどうなるかを表す文がくると考えられます。
また、「として」という言葉は、「その証拠やしるしとして」「その方法や手段として」などのような意味でも使用されます。
「にとって」とは?
その人や物の視点や立場から見たときの評価や判断、感想などを意味する言葉です。
「にとって」の前には人や物の名詞がくることがあり。
「にとって」の後には、その名詞がどう思うかやどういう影響を受けるかを表す文がくると考えられます。
また、「にとって」は、「は」や「も」を付けて、「にとっては」「にとっても」の形で使用されることもあると言えるでしょう。
「として」と「にとって」の違い
「として」と「にとって」の違いを、分かりやすく解説します。
「として」と「にとって」は、似たような意味をもつ言葉ですが、使用される場面やニュアンスに違いがあります。
「として」は、ある資格や立場や役割を表現する際に使用する言葉です。
その一方で、「にとって」は、ある判断や評価の基準となるものを表現する際に使用する言葉です。
このように、「として」は主に動作や状態の主体を意味し、「にとって」は主に判断や評価の主体を意味すると言えるでしょう。
「として」の例文
・『彼女は先生として、生徒に対してさまざまなアドバイスを実施する』
・『彼は友達として、私を叱ってくれた』
「にとって」の例文
・『私にとって、彼女の存在は光そのものだ』
・『日本人にとって、寺と神社は神聖な場所だ』
まとめ
「として」と「にとって」は、名詞に接続する表現をもつ言葉ですが、ニュアンスや使用される場面が異なります。
「として」は、「?という資格や立場、カテゴリー、役割で?」という意味を表現する言葉です。
その一方で、「にとって」は、「?にとっての判断や評価の基準となるもの」を表現する言葉です。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。