普段から使っている言葉の中には、似たような意味の言葉が数多く存在しており、時々、その使い方に困ることがあります。
その中で「新設」と「開設」という言葉もその1つに挙げられます。
特にこの2つの言葉は、ビジネスシーンでもよく耳にすることがあります。
そこで今回はこれらの言葉の意味や使い方にフォーカスしていくことにします。
「新設」と「開設」各々の解釈
ここで「新設」と「開設」それぞれの言葉について、説明をしていくことにしましょう。
「新設」の意味や使い方
「新設」とは「今まで全くなかったことを新しく設けること」、「これまで考えられなかったことを新たに設けること」という意味になります。
全く学校がなかった地域に教育施設を設置する場合に、「高校を新設する」といったような形で表現しています。
「開設」の意味や使い方
「開設」は「新しい施設や設備などを作ること」、または「新たにその運用を開始すること」という意味を持っており、「口座を開設する」などの表現で使われています。
「新設」と「開設」の違い
では、「新設」と「開設」には、どのような違いがあるのでしょうか? 「新設」は「それまで存在していなかったものや事柄などを新しく設けること」という意味になり、白紙の状態から新しく作る意味合いがあります。
一方の「開設」は「新しい施設や設備などをこしらえること」や「新たな仕組みの運用をスタートさせる」という意味になり、元々存在していたり、運用上されていた仕組みに加えて、それをベースに新しい物事を作る・加えるというニュアンスが含まれています。
「新設」と「開設」各々を使った例文と意味を解釈
では、ここで「新設」と「開設」を使った例文を見ながら、具体的な活用シーンをイメージしてみることにしましょう。
「新設」を使った例文と意味を解釈
「グループ企業はとして、IT分野の会社を新設することに決まった」
企業では新規事業を立ち上げる時に、社内で専門の組織や部門を設置することがありますが、別法人として会社を「新設」することもあります。
「開設」を使った例文と意味を解釈
「交通量の増加に合わせて、新駅を開設することになった」
新たに駅を「開設」することは、その地域の劇的な環境変化が起きていることを物語っている場合があります。
まず駅を作った上で都市開発を進めるというパターンもありますが、都市機能が高まってきたことで、交通網の拡充という目的で駅の「開設」が後から行われることもあります。
まとめ
「新設」と「開設」という言葉の意味や使い方を紹介してきました。
これらの言葉は、普段の会話の中で用いられるより、ビジネスの世界で使われる頻度が高いかもしれません。
したがって、これらの言葉が当てはまるシーンにおいて、適切に使えるように今一度、言葉の意味を正しく理解して、いつでも使えるようにしておきたいものです。