この記事では、同音の「終息」と「収束」の違いを分かりやすく説明していきます。
「終息」とは?
「終息」とは、物事が終焉することの表現です。
終わりを迎えると表現すると分かりやすく、例えば、「長かった内戦がようやく終息した」といったような使い方になります。
2020年初頭に中国を中心に世界中に広まった新型肺炎と呼ばれた病気についても、「終息の目処が立たない」などとよく使われた言葉で、そのようなものが根絶した時には「終息宣言」という形で用いることができます。
「収束」とは?
こちらの「収束」は、収まるという意味になります。
それによって終焉することにもなる為、先の「終息」と近い言葉になりますが、この「収束」は「うまくまとまって終わった」というニュアンスが含まれる表現になります。
よって、「内戦が終息した」だけでは、ただ内戦が終わったと言っているだけですが、「内戦が収束した」とすると、うまい具合に収まって終わったという解釈になり、本来勝たないといけない方が勝って終わったような場合にそのように使われます。
数学において「確率の収束」と使った場合には、きちんと確率通り、もしくは、それにかなり近い結果で終わったことになり、例として、1/10の確率で当選という試行を1000回繰り返し、100回に限りなく近い当選数となった場合などがこう表現されます。
「終息」と「収束」の違い
「終息」と「収束」の違いを、分かりやすく解説します。
「終息」は、理由や結果を問わず、物事が終わったという意味になり、「終息」の方は、収まるところに収まって終わったという解釈になります。
先の確率で使った例が分かりやすく、そのような結果で収まった(終わった)ことがこの言葉で表現できます。
まとめ
「終息」と「収束」には、このような違いがあります。
漢字は全く違いますが、意味はよく似ており、逆を使ったとしても大きな間違いにはなりませんが、できればきちんと使い分けたい言葉です。