「明確」と「明白」は同じような意味を想起してしまう混同しやすい言葉ですが、「明確」と「明白」の意味・使い方の違いを正しく理解できていますか?
この記事では「明確」と「明白」の例文も紹介しながら、それぞれの意味の違いを分かりやすく説明していきます。
「明確」の意味や使い方
「明確(めいかく)」という表現は、「主張・指示・状態などの内容がはっきりとしていて間違いがないさま」を意味しています。
「明確」の使い方は「明確な指示を出しました・彼の意見はいつも明確でした」のように、「内容がはっきりとしていて間違いがない場合」に使うという使い方になります。
「明白」の意味や使い方
「明白(めいはく)」という言葉は、「事実関係が明らかで疑う余地がないさま・事実が明らかになること」を意味しています。
「明白」は「明晰(めいせき)」と同じく、「頭脳・文章などが明らかではっきりしているさま」や「優れていてはっきりしている」の意味合いも持っています。
「明白」の使い方は「どちらが正しいのかは誰が見ても明白でした」のように、「事実であることが明らかで疑うべきところがない場合」に使うことができます。
「明確」と「明白」の違い
「明確」と「明白」の意味の違いを、分かりやすく説明していきます。
「明確」という言葉は「主張・指示などの内容がはっきりとしていて間違いがないさま」を意味しています。
しかし、「明確」には「明白」にあるような「証拠・事実について疑う余地がない」や「嘘・事実などが明らかになる」という意味のニュアンスがないという違いがあります。
例えば、「彼女が嘘をついているのは明白でした」や「明白な証拠」という文章は、「彼女が嘘をついているのは明確でした」「明確な証拠」とするよりも言葉の響きが自然で意味が通じやすいのです。
反対に「明確」は「指示・意見がはっきりしていて間違いがない」というニュアンスが「明白」よりも強くなっています。
そのため、「明確な指示を出しました」とは言えますが、「明白な指示を出しました」とは通常言わないのです。
「明確」を使った例文と意味を解釈
「明確」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「彼が私に対して好意的な感情を持っていないことは明確でした」
この「明確」を使った例文は、「明確」の表現を、「彼が私に対して好意的な感情を持っていないことは、間違いなくはっきりとしていました」という意味で使っています。
「明白」を使った例文と意味を解釈
「明白」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「裁判で明白な証拠を突きつけてやれば、あの人も見苦しい言い逃れができなくなるでしょう」
この「明白」を使った例文は、「明白」の表現を、「裁判で疑う余地がない明らかな証拠を突きつけてやれば」という意味を持つ文脈で使っています。
まとめ
「明確」と「明白」の意味の違いを詳しく説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「明確」というのは、「内容・主張・指示などがはっきりとしていて間違いがないさま」を意味しています。
それに対して、「明白」という言葉は「事実であることが明らかで疑う余地がないさま・明らかになること」や「明晰・明らかではっきりしている」の意味合いを持っています。
「明確」と「明白」の意味の違いを知りたい時には、この記事の説明をチェックしてみてください。