「すごい」と「尊敬」は人などに使う言葉ですが、細かな意味合いが異なるため注意が必要です。
この記事では、「すごい」と「尊敬」の違いを分かりやすく説明していきます。
「すごい」とは?
「すごい」は「能力や程度などが並外れている」や「驚くほど素晴らしい」といった意味があります。
加えて、「驚くほど恐ろしい」「とても気味が悪い」という意味も持ち合わせています。
また、副詞における「すごく」の口語表現として使われる場合もあります。
「尊敬」とは?
「尊敬」は「そんけい」と読む言葉で、「相手の人格や行為などが優れていると認め、その人物を敬うこと」を意味します。
漢字の「尊」には「位や値打ちなどが高い」「尊ぶ」などを表し、「敬」は「敬う」「敬いつつしむ」といった意を示します。
「すごい」と「尊敬」の違い
「すごい」と「尊敬」の違いを分かりやすく解説します。
「すごい」は「程度や能力などが並外れている、はなはだしい」や「驚嘆するほど素晴らしい」ことを意味するほか、「驚くほど恐ろしい」という意味も含んでいます。
また、「すごく」の口語表現として使用されることもあります。
一方、「尊敬」は「ある人物の人格や行為などが優れていると認めてその人を敬うこと」を意味し、「その人物の素晴らしさに感銘を受け、その人に敬意を持ったり見習いたくなったりするような気持ちになる」際に使用します。
なお、何かを称賛する際に「尊敬」と似たような意味合いで「すごい」を用いる場合がありますが、多用すると稚拙な印象を与えたり、目上の人に対して使うと失礼な印象を与えたりするため注意が必要とされています。
「すごい」の例文
「すごい」は「すごい〜」や「すごいと思う」などのように使用します。
日常生活で気軽に使用されている言葉です。
・『そのアニメグッズはすごい人気でもう売り切れていた』
・『彼は野球界の記録を次々に塗り替えていてすごいと思う』
・『すごい面白い舞台を見に行った』
「尊敬」の例文
「尊敬する」は「〜を尊敬する」「〜に尊敬される」のように用います。
また、「尊敬の念を抱く」のように表現することもあります。
・『私は女手一つで大学まで出してくれた母を尊敬する』
・『その先生は多数の生徒に慕われ、尊敬されていた』
・『彼の勇気には尊敬の念を抱かずにいられない』
まとめ
「すごい」は「能力や程度などが並外れている」「驚くほど素晴らしい」「驚くほど恐ろしい」を示し、「尊敬」は「相手の人格や行為などが優れていると認めて敬うこと」を示します。
双方の意味や使用例、注意点を理解して、場面に応じて使い分けてください。