「グアーガム」と「イヌリン」の違いとは?意味や違いを簡単に解釈

「グアーガム」と「イヌリン」の違いとは?言い換え

この記事では、「グアーガム」「イヌリン」の違いを分かりやすく説明していきます。

「グアーガム」とは?

「グアーガム」は食品添加物などに利用されている、マメ科グアー(クラスタマメ)から抽出した食物繊維です。

グアーはグァー豆などと呼ばれ、パキスタンやインドなど乾燥した地域で栽培されています。

胚乳から抽出した食物繊維は水溶性で、少量の水に溶かすと高い粘性を発揮します。

この特性を生かして増粘安定剤やゲル化剤などの食品添加物として、アイスクリームや調味料などの幅広い食品に利用されています。

また、「グアーガム」を発酵分解させた水溶性食物繊維の「グアーガム分解物」は、腸内細菌のエサになるため、善玉菌を増やして腸内環境を整える効果が期待されています。

「イヌリン」とは?

「イヌリン」は甘味料や健康食品に利用されている、植物に含まれる食物繊維です。

多糖類のフルクタンとしてさまざまな植物に含まれ、その中でもゴボウ、タマネギ、菊芋、チコリーなどに多く含まれます。

「イヌリン」はほのかな甘味があるため甘味料に利用されるほか、腸内環境を整える水溶性食物繊維として健康食品にも利用されています。

なお、「イヌリン」は炭水化物の一種ですが、私たちヒトの腸内には「イヌリン」を分解する酵素がないため、消化・吸収されない食物繊維として排出されます。

コレステロールや血糖値を抑制したり、便通を促進させたりする作用が期待され、健康食品としての役割が大きくなっています。

「グアーガム」と「イヌリン」の違い

「グアーガム」「イヌリン」の違いを、分かりやすく解説します。

「グアーガム」「イヌリン」はどちらも植物性の水溶性食物繊維というところが共通しています。

ただし、原料や特徴、用途は少し異なります。

「グアーガム」はマメ科のグアーから抽出したもので、水に溶かすと粘り気が出ることから増粘安定剤やゲル化剤などの食品添加物に利用されています。

一方、「イヌリン」はさまざまな植物に含まれており、食品添加物ではなく甘味料や体調を整える水溶性食物繊維として健康食品に利用されています。

なお、「グアーガム」をさらに加工した「グアーガム分解物」「イヌリン」と同様、腸内細菌のエサとなって腸内環境を整えるはたらきが期待されています。

まとめ

「グアーガム」はアイスクリームや調味料などの食品表示で目にすることの多い食品添加物です。

「イヌリン」は甘味料や健康食品として利用されています。

どちらも水溶性食物繊維ですが、原料、特徴などは異なっています。