この記事では、「左遷」と「出向」の違いを分かりやすく説明していきます。
「左遷」とは?
「左遷」とは、勤務先において、地位を落とされること、または閑職に追われてしまうことに使われる表現です。
具体的には、本社勤務だった人が地方の支店勤務を命じられた、課長職だった人がその職位から解かれ、雑用係とも言える役目に回されたといった具合になります。
本社の課長職から子会社の部長職といった異動になる場合、この「左遷」なのかどうか判断が難しいですが、明らかに今の会社の方が規模が大きく、子会社はそれが存在するお陰で成り立っているような関係の場合には、「左遷」と考える方が適切でしょう。
「出向」とは?
「出向」は、現在の勤務先からその子会社、または関連会社に異動を命じられることで、籍こそその会社に残したままになりますが、実質的に「片道切符」という場合も少なくありません。
籍ごとそちらに異動させられる場合は「転籍」と呼び、この「出向」とは異なります。
「出向」は、元の職場に復帰できる可能性を多少なりとも残しているものの、「転籍」となった場合には、それは完全に無くなってしまいます。
今の職場の課長職から、それほど規模の変わらない関連会社の部長職へ「出向」させられるような場合には、それほど悪いこともありませんが、明らかに規模の小さな会社への「出向」は、先の「左遷」という扱いだと解釈することができます。
「左遷」と「出向」の違い
「左遷」と「出向」の違いを、分かりやすく解説します。
説明のように、「出向」は、「左遷」に該当するものも多いですが、中にはそうではない場合もあります。
よって、全てが悪い表現になる訳でもないのに対し、「左遷」の方は、明らかに今より立場や待遇が悪くなると考えていいでしょう。
尚、例外として、派遣会社に登録している人が、「色々な職場に出向して勤務している」という使い方があり、この場合にはここで説明している意味とは異なります(派遣社員は、元々そのような勤務になります)。
まとめ
「左遷」と「出向」は、このような違いになります。
どちらも会社員にとってはあまり聞きたくない言葉だと言っていいでしょう。