この記事では、「古事記」と「日本書紀」の違いを分かりやすく説明していきます。
「古事記」とは?
「古事記」とは、日本最古の歴史書だと言われており、712年に太安万侶が当時の元明天皇に献上したとされています。
上、中、下の3巻で構成され、日本国の創造になる部分から、628年に崩御された推古天皇までの時代が記されている内容です。
ただし、神話とされている内容も多く含まれる為、全てが史実という訳ではなく、天照大神(あまてらすおおみかみ)や建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)といった神々も登場し、西洋における「聖書」のようなものだとよく比較されています。
「日本書紀」とは?
「日本書紀」は、同じく奈良時代の720年に完成したと言われている歴史書になります。
こちらは697年に崩御となった持統天皇の時代までの時代がその内容となっていますが、やはり神話も多く含まれており、全30巻の構成です。
内容的に被っている部分も多いですが、こちらは最古の正史書と言われており、「古事記」より史実に近い内容だと解釈されています。
「古事記」と「日本書紀」の違い
「古事記」と「日本書紀」の違いを、分かりやすく解説します。
これらは、「古事記」は、日本最古の歴史書で、「日本書紀」は、日本最古の正史書だと言われています。
ただし、「日本書紀」にも神話に相当する記述がある為、正史としていいのかといった見解もありますが、初代天皇とされる天武天皇の時代から事細かに記されている内容は、この後に登場した「続日本紀」へと引き継がれています。
まとめ
「古事記」と「日本書紀」は、このような違いになります。
日本の正史とされる歴史書は6つ存在し、その最初のものが「日本書紀」、次に「続日本紀」と続き、以下、「日本後紀」、「続日本後紀」、「日本文徳天皇実録」、「日本三代実録」がそれに当たり、これらをまとめて「六国史」と呼びます。