「猫」と「犬」は人が飼うペットとして人気のある動物ですが、「猫」と「犬」の間にあるさまざまな違いを知っているでしょうか?
この記事では、「猫」と「犬」のそれぞれの特徴とさまざまな面(習性・食事・種類・歴史など)における違いを分かりやすく説明していきます。
「猫」とは?
「猫」は学名を“Felis silvestris catus”といい、世界各地で広くペットとして飼われているネコ目(食肉目)ネコ科の小型動物です。
「猫」は「待ち伏せ型の捕食者」として進化したので、「優れた平衡感覚・身体の柔軟性と瞬発力・武器になる鋭い鉤爪と牙・足音の小ささ・体臭の少なさ」といった特徴を持っています。
「猫」は犬と並ぶ代表的なペット(愛玩動物)ですが、「自由気ままな気質の猫」は犬ほど人間に対して忠実でさまざまな仕事(狩猟・番犬)をこなすわけではなかったので、犬よりもペット化の歴史は遅くなっています。
「犬」とは?
「犬」は学名を“Canis lupus familiaris”といい、猫と同様に世界各地でペットとして飼われているネコ目(食肉目)イヌ科イヌ属に分類される哺乳類です。
「犬」は「追跡型の狩猟者」や「ヒトのパートナー・愛玩動物」として進化したので、「持久力(スタミナ)重視の身体構造・品種改良された種の多様性・人へのなつきやすさ(しつけやすさ)と忠誠心」といった特徴を持っています。
「犬」は爪を引っ込められずそれほど鋭くないので、「猫」のように鋭い爪を武器にしてきた進化の歴史を持たないと考えられます。
「猫」と「犬」の違い!
「猫」と「犬」の違いについて、「習性・食事・種類・歴史・仕事」の観点から分かりやすく説明していきます。
習性の違い
「犬」は社会性が高くて「群れ」で行動することを好む習性がありますが、「猫」は気紛れで「単独行動」を好む習性があります。
「犬」は「主従関係・忠誠心」が強いので、飼い主の人間によく懐いて、勝手に家から出ていくことはありません。
しかし、「猫」は「主従関係」にとらわれず「自由気ままな行動」を好むので、「犬」のように飼い主の命令を分かりやすく聞くことがありません。
食事の違い
「犬」は元々は肉食動物でしたが、家畜化・ペット化の歴史によって「雑食」になっています。
「猫」は他のネコ科の動物(ライオン・虎など)と同じく「肉食動物」に分類されますが、ペット化したネコは「肉食を好む雑食」に近づいています。
ペットとしての犬・猫は、専用のペットフードを食事にすることが増えています。
種類の違い
「犬」は「狩猟犬・牧羊犬・盲導犬・介助犬・愛玩犬」などさまざまな目的で品種改良が繰り返されてきて、国際畜犬連盟(FCI)が公認するだけでも「331」の犬種があります。
それ以外の犬種も含めると、約700種以上も犬種が存在します。
「猫」は品種改良が繰り返された「犬」と比べると種類が少なく、約100の種類が存在しています。
歴史・仕事の違い
約1万5千年前にオオカミから分岐した「犬」は、約1万2千年前には狩猟遊牧民の家畜・ペットにされていたと推測されています。
少なくとも古代エジプト文明や古代メソポタミア文明の時代には、「犬」は家畜・ペットとして飼われていました。
ペットとしての「猫(イエネコ)」は、ネズミ捕獲の目的で飼われ始めたヨーロッパヤマネコの家畜化に起源があるとされますが、「犬」と比べると家畜化・ペット化の歴史は遅くなっています。
「猫」の仕事は「穀物倉庫を守る仕事・ネズミ狩り」くらいですが、「犬」の仕事には「番犬・狩猟犬・牧羊犬・盲導犬・介助犬」など色々な種類があります。
まとめ
「猫」と「犬」の特徴・生態の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか? 「猫」と「犬」の違いを「習性・食事・種類・歴史・仕事」の観点から詳しく解説していますので、「猫」と「犬」の違いについて知りたい時には、この記事の内容をチェックしてみてください。