この記事では、「落語」と「講談」の違いを分かりやすく説明していきます。
「落語」とは?
「落語」とは、江戸時代から伝わる日本の伝統芸能で、話芸と呼ばれる1つになります。
1人で高座と呼ばれる場所で多くのお客さんと対面する形で正座をしながらな語り始め、最後にオチがつく話が展開され、小道具として扇子や手ぬぐいが使われることがあります。
それらを他の道具に見立てて話に活かすのが特徴で、例えば、閉じた扇子は箸や筆などに見立てられます。
衣装や音楽には極力頼らず、話術でいかにお客さんを引き込むことができるかが、この「落語」の語りが職業の「落語家」としてのうまさになると考えていいでしょう。
「講談」とは?
「講談」も、落語のようにお客さんと対面して語られる話芸の1つです。
こちらも戦国時代から伝わる伝統芸能ですが、「落語」とは違い、ただ正座で語られるだけでなく、その前に釈台と呼ばれる小さな机を置くのが特徴になります。
それを扇で叩きながら物語が読み上げられていき、語り口調や叩くタイミングによって話に引き込むうまさが問われます。
主に歴史についての話が語られ、それが史実とは限らず、講談用にアレンジされた演目が用意されています。
「落語」と「講談」の違い
「落語」と「講談」の違いを、分かりやすく解説します。
「落語」は、高座で正座をして話しが始まりますが、「講談」は、その高座に釈台が置かれるという違いがあります。
共に扇子や扇(講談で使われるものは、張り扇と呼ばれます)が小道具となり、「落語」ではそれが何かに見立てられるという用い方なのに対し、「講談」では、話の盛り上げに釈台を叩く為に使われます。
「落語」を語るのが職業の人は、先のように「落語家」、「講談」では「講談師」と呼ばれます。
「講談」と呼ばれるようになったのは明治時代からで、それまでは「講釈」と呼ぶのが一般的でした。
まとめ
「落語」と「講談」は、このように違います。
「講談」にもオチがある場合がありますが、それに期待して聞くものではなく、あくまで語り方、盛り上げ方のうまさが求められる演芸です。