「竜田揚げ」と「唐揚げ」は混同されることも多いですが、ここで紹介するような違いがあります。
「竜田揚げ」とは?
「竜田(龍田)揚げ」は、下味としてしょう油やみりんに漬けた鶏肉に片栗粉をまぶして高温の油で揚げた料理です。
語源については二種類の説があり、その1つは百人一首にある「千早振る 神代もきかず 龍田川 からくれないに 水くくるとは」という句で、この龍田川がらとったものだというものです。
もう1つは戦時中の軍艦「龍田」の中で考案された料理だという説ですが、どちらが正しいのか定かにはなっていません。
ですが、前者の解釈の方が有力とされており、こちらが語源だと紹介されることが多いです。
「唐揚げ」とは?
「唐揚げ」は、上の「竜田揚げ」も含めた下味のつけた鶏肉を油で揚げる料理の総称です。
小麦粉をまぶして揚げたものがよくそう呼ばれており、それが片栗粉の場合は「竜田揚げ」と呼ぶと考えてください。
よって、「竜田揚げ」も「唐揚げ」と呼んで構わない料理で、その中の一種という扱いになります。
こちらの語源は中国のかつての王朝「唐」からだと言われていますが(そこから伝来した為)、竜田揚げと同様に確定したものではありません。
「竜田揚げ」と「唐揚げ」の違い
ここまでの説明の通り、「唐揚げ」は「竜田揚げ」も含む総称なので、竜田揚げを唐揚げと呼んだとしても間違いではありませんが。
ですが、実際には唐揚げは小麦粉を衣として使ったもの、竜田揚げはその代わりに片栗粉が使われたものだという解釈で使われています。
通常はこの解釈で問題ありません。
まとめ
「竜田揚げ」と「唐揚げ」の関係は、ここで紹介した通りです。
「竜田揚げ」は本来は「唐揚げ」の一種ながら、ごく一般的な解釈では別の料理だと考えておいていいでしょう。
ただし、料理学校や調理師の試験などでは厳密な解釈の方で使うかも知れない為、詳しく覚えておいて損はありません。