この記事では、「年収」と「手取り」の違いを分かりやすく説明していきます。
「年収」とは?
「年収」とは、1年間に「収入」として得た金額のことです。
この「収入」とは、会社員であれば、基本給や能力給、役職手当、住宅手当、そして残業代まで含んだ金額で、賞与があれば、それも額面のまま加えます。
交通手当こそこれに入りませんが、それ以外はほとんどが含まれると考えていいでしょう。
それ以外の勤務形態の場合も、時給の合計や、月給制の場合はその額面の合計で、1~12月での計算になります。
「手取り」とは?
「手取り」は、先の「年収」より、「税金」が引かれた金額になります。
年間の「所得」が103万円を超えた場合、税金が課せられます。
この「所得」とは、「年収」(収入)から「経費」となる金額を引いたもので、そこから更に税金が引かれた後の金額が、この「手取り」となります。
具体的な例では、300万円の「年収」があり、そのうちの50万円が経費として認められた場合、所得は250万円になります。
そして、その250万円に対して税金の合計が20%(所得税10%+住民税10%)掛かったとすると、それに相当する50万円を差し引いて、200万円が「手取り」となるという訳です。
「年収」と「手取り」の違い
「年収」と「手取り」の違いを、分かりやすく解説します。
「年収」は、経費になる分や税金を一切考慮しない、収入として得た金額の1年分の合計です。
スポーツ選手だと、これが1億円という人も少なくありませんが、あくまで額面上の数字なので、「手取り」になるとこの半分以下になります。
その「手取り」は、1億円の「年収」があった場合、45%の所得税と10%の住民税が課せられる為、4500万円になります(経費や控除金額は考えません)。
現在の税法では、4000万円を超える「所得」があると、最高税率(合計で所得の55%)が課せられます。
ただし、これは個人所得とした場合で、法人になるとまた計算が異なり、これより低い数字となる「法人税」の方になる為、所得の多い人は、節税の為に法人化する動きが少なくありません。
まとめ
「年収」と「手取り」は、このように違います。
「年収」が、そのまま手元に全て入る「手取り」ではないと覚えておきましょう。