この記事では、「地位」と「身分」の違いを分かりやすく説明していきます。
「地位」とは?
「地位」とは、集団の中における「位」(くらい)や「立場」を意味する言葉です。
社会の中でのそれを表すこともあり、例えば、国会議員は、それ自体が社会的な「地位」だと表現していいでしょう。
企業の中では、「課長」や「部長」といった役職がこれに当たると考えて構いません。
ただし、それなりに「高い」と考えるものでないとこれとは表現しない為、「課長」がこれに入るかどうかは企業によって様々です。
言葉としては、「地位の高い人」、「そんなことをしては、今の地位に傷が付く」などと用いられます。
後者は、それなりの「地位」に居るのだから、そんなことをするべきではないという解釈になると考えてください。
「身分」とは?
「身分」は、その人の社会的な位置付けのことになります。
「身分証明書」という表現が有名ですが、これとして「学生証」を出すと、「学生」という身分だと証明することができます。
尚、各種の契約において、よく「運転免許証」がこの「身分証明書」として用いられますが、厳密には間違った言葉の使い方で、「運転免許証」では、運転を許可されているという証明にしかならず、身分のそれにはなっていません。
先の「学生」や「社会人」、「会社員」、「公務員」など、一般に「職業」と呼ばれるものがこの「身分」となると考えて構いませんが、歴史上では「武家」や「公家」、「平民」などという色々なものが存在しました。
「地位」と「身分」の違い
「地位」と「身分」の違いを、分かりやすく解説します。
「地位」は、集団や社会において、比較的高い「立場」にある場合に、それを指して使われる言葉です。
前述の国会議員という立場や、企業における部長などの高い役職もこれに該当します。
「身分」は、社会の中での位置付けで、学生や会社員といった「職業」のことだと考えていいでしょう。
また、「地位が高い」という意味で、主に揶揄に使われることがあり、「自分がどんな身分だと思ってるんだ」、「いいご身分だな」などといった用い方がそれに当たります。
まとめ
「地位」と「身分」は、このような違いになります。
「地位」は、高い、低いと普通に使われますが、「身分」の方は、低いと使うのは侮蔑に当たるので注意してください(職業貴賎の一種と考えられるからです)。