この記事では、「地獄」と「煉獄」の違いを分かりやすく説明していきます。
「地獄」とは?
「地獄」とは、仏教における考え方では、生前の行い如何によって、死後にここに行くことに場合があると言われている世界のことです。
この世界では、永遠の苦しみを受けることになり、死後の行き先とされている「六道」の中の一番下になります。
他の宗教でも、それぞれで独自の解釈がありますが、有名なのは先の仏教のそれで、「悪いことをしていると地獄に堕ちるぞ」などという使い方は、一般でもよく見聞きします。
「煉獄」とは?
「煉獄」は、「れんごく」と読み、キリスト教のカトリックにおいて、死者が天国へ昇る前に、一時的に滞在することになる場合があると言われている場所になります。
まだ神に赦されていない罪のある死者が、天国に入る前にここでその赦しを得るとされていますが、同じキリスト教でも、プロテスタントの各教派ではこの存在は認めておらず、カトリックのみで使われる言葉となっています。
カトリックとプロテスタントでは、キリスト教としての基本思想である、神の「三位一体」(さんみいったい)という考え方では共通しており、教典も同じ「聖書」ですが、聖職者がカトリックは神父、プロテスタントでは牧師と違うなど、少し異なる存在です(敵対しているという訳ではありません)。
「地獄」と「煉獄」の違い
「地獄」と「煉獄」の違いを、分かりやすく解説します。
「地獄」は、主に仏教で使われる、死後の行き先の中で一番悪いとされる世界です。
「煉獄」も、言葉の見た目や響きから、それに近いものだと思ってしまいがちですが、こちらはキリスト教のカトリックで、死者が天国に昇る前に滞在する場合のある場所のことで、それほど悪い意味はありません。
ただし、この「煉獄」を経由しないと天国に入れない死者は、生前の行いがよくなかったという点では、地獄に堕ちると言われる死者と一部で一致してます。
まとめ
「地獄」と「煉獄」は、このように違う言葉です。
キリスト教においての「地獄」は、悪魔(サタン)が棲む場所という解釈で、死者がそこに堕ちるということはありません。