この記事では、「心血を注ぐ」と「心血を傾ける」の違いを分かりやすく説明していきます。
「心血を注ぐ」とは?
「心血を注ぐ」とは、何かの物事に対して、これ以上なく全力で取り組むことを表現する言葉になります。
「彼は、このシステムの開発に心血を注ぐと言っていた」のように使われ、それだけの意気込みで行うと言っていることになります。
「心血を注いで作った作品が、残念ながら落選してしまった」と用いたときには、それほどまでに頑張って作った作品だったと表現しており、「心血を注ぐほどの努力が必要だ」のような使い方では、これ以上ないほど全力を尽くさないと駄目だと表現しています。
「心血を傾ける」とは?
「心血を傾ける」は、先の「心血を注ぐ」の誤用になる表現です。
つまり、間違った使い方なので、このようには用いないように注意してください。
ですが、実際にこのように使われる例が少なくなく、ある調査では、約15%の人が「心血を傾ける」の方が正しい表現だと考えているという結果が出ており、同様の誤用の中でも比較的多く使われてしまっています。
何故このような誤用が広まっているのかと言えば、似た意味になる「情熱を傾ける」と混同しているのだと考えられています。
この「情熱」は、「情熱を注ぐ」と使うこともできる為、そちらと同様に「傾ける」としても使えると考えている人がそれなりに居るのが原因のようです。
「心血を注ぐ」と「心血を傾ける」の違い
「心血を注ぐ」と「心血を傾ける」の違いを、分かりやすく解説します。
このように、「心血を傾ける」は、「心血を注ぐ」の誤用です。
そのように使うことはできないので、間違えないように注意してください。
「傾ける」とするのであれば、前述のように「情熱」の方を使ってください。
ただし、多少意味が異なり、「すごく夢中になる」という解釈になる為、そちらにも注意が必要です。
まとめ
「心血を傾ける」は、「心血を注ぐ」の誤用です。
それなりに見聞きする誤用なだけに、そのようには使わないように気を付けてください。