この記事では、「レアメタル」と「レアアース」の違いを分かりやすく説明していきます。
「レアメタル」とは?
「レアメタル」とは、「希少金属」という意味になる言葉です。
自然界より採取されるもので、リチウム(Li)やバナジウム(V)、マンガン(Mn)などの21種類の「非鉄金属」と、「希土類」になるコバルト(Co)やタングステン(W)などの10種類がそれに指定されています。
これらはLEDやリチウムイオン電池、更に合金などの製作にも欠かせないもので、中国やアフリカ大陸の諸国で多く産出されており、日本は輸入に頼っているのが実情です。
「レアアース」とは?
「レアアース」とは、「希少な希土類元素」のことです。
具体的には、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタノイド(L)のことで、ランタノイドは、原子番号で57番になるランタン(La)~同71番のルテチウム(Lu)までをまとめて表す総称になります(全17種類)。
電子機器の基板の製作などに必要になり、テレビやパソコン、スマホを作るには欠かせない元素類です。
産出国として、中国が世界のおよそ90%を占めていますが、日本でも南鳥島沖で産出が確認されており、大量の埋蔵量があると期待されています。
「レアメタル」と「レアアース」の違い
「レアメタル」と「レアアース」の違いを、分かりやすく解説します。
どちらも主に機械類の製作に必要になるものですが、希少だと判断される「非鉄金属」と「希土類」の31種類が「レアメタル」と呼ばれており、更に希少となる17種類の希土類の総称が「レアアース」です。
この2つは一緒に扱われることも多く、「現状では、日本はレアメタル、レアアースは輸入に頼らざるを得ない」といったように用いられています。
正にその通りで、これらがないと作ることができないハイテク機器が欠かせなくなっている近年では、多くを産出している中国の動向が世界から注目されています。
まとめ
「レアメタル」と「レアアース」のは、このように違います。
それぞれ違う対象を指す言葉ですが、実際には先のように、まとめて使われることが多くなっています。