この記事では、「役員貸付金」と「役員借入金」の違いを分かりやすく説明していきます。
「役員貸付金」とは?
「役員貸付金」は、企業が役員個人に対して貸し付けているお金のことになります。
主に中小企業における話で、その企業が役員に貸しているお金があると、この「役員貸付金」として決算書の勘定科目に記載されます。
いくら自分が役員をしている企業から借りるとは言っても、無金利という訳にはいかず、年率1. 8%以上で貸さないといけないという決まりがあります。
それは、企業のお金を個人に借すことになる為、無金利では、単に資本が一時的に減ることになるからです。
「役員借入金」とは?
「役員借入金」とは、役員がその企業に対して貸しているお金のことです。
こちらも中小企業に多く見られ、それほど規模の大きくない企業では、役員は基本的にその企業の株式を多少は所持しているものです。
その購入も、言わば企業にお金を貸していることになりますが、それとは別に、現金として貸しているお金になります。
大企業ではそのようなことはまず行われませんが、中小企業が資金繰りに困った時に、一時凌ぎとして、このような「役員借入金」による資金調達が行われる場合があります。
「役員貸付金」と「役員借入金」の違い
「役員貸付金」と「役員借入金」の違いを、分かりやすく解説します。
「役員貸付金」は、役員が自分の所属する企業から借りたお金のことで、「役員借入金」は、逆に役員が企業に貸したお金になります。
「役員借入金」は、社長が個人的に運転資金として投入する時に使われることが多い為、これが決算書の中に勘定項目として存在すると、それだけ経営が苦しくなっていると思われてしまい、銀行があまりいい顔をしません。
まとめ
「役員貸付金」と「役員借入金」は、このように違います。
企業側が貸し付けている、もしくは借り入れているという違いで、言葉自体からもそれが分かるでしょう。