この記事では、「殺害」と「殺人」の違いを分かりやすく説明していきます。
「殺害」とは?
「殺害」は、生物を殺す(殺した)という意味になる言葉です。
「かつての戦争で、○○軍は△△の人々を2万人も殺害した」などと使われ、何らかの意図から行われる、行われたという場合に用いられる表現です。
よって、結果的に殺すことになってしまったという場合には使わず、人間の為に家畜類を殺す(食肉にする場合など)には、この「殺害」ではなく、「食肉処理」や「屠殺」(とさつ)と使うのが一般的です(後者は、現在ではあまり使われません)。
「殺人」とは?
「殺人」は、人を殺す(殺した)という解釈になります。
「殺人事件」と使われれば、人が殺される(殺された)事件のことで、こちらも明らかにそのような意志からの場合に使われる言葉です。
その為、殺す気は無かったものの、はずみで死に至らしめることになってしまった場合には、「致死」(ちし)という表現になり、そのまま「死に至る(至った)」という意味になります。
それが明らかな過失であれば、「過失致死」と表現されます。
「殺害」と「殺人」の違い
「殺害」と「殺人」の違いを、分かりやすく解説します。
「殺害」は、生物を殺すという意味になり、それには人間も含まれます。
「この犯人は○人を殺害した」のような使われ方になり、自らの意志で殺したという解釈になります。
「殺人」も、意志をもって行われる「殺害」行為で、こちらは人間のみが対象となります。
結果的に相手が死んでしまったといった場合には使わず、明らかな殺意から行われた場合のみ、この「殺人」と使われることになります。
まとめ
「殺害」と「殺人」は、このように異なります。
「殺害」は、生物を殺す行為のことで、「殺人」は、その対象が人間の場合にだけ使える言葉となっています。
そして、どちらも対象を殺すという意志があって行われる(行われた)時にだけ使うことができます。