この記事では、「引退」と「勇退」の違いを分かりやすく説明していきます。
「引退」とは?
「引退(いんたい)」とは、「現職の仕事や地位から身を退くこと」を意味しています。
簡単に説明すれば、「引退」というのは、「仕事・職業をやめること」なのです。
「引退」は「仕事をやめて第一線から退くこと」を意味していますが、「今の仕事をやめる主な理由」としては「年齢(定年退職)・気力体力の衰え」などが想定されています。
「引退」の言葉は「一般的な民間の仕事や地位をやめて退く」の意味でも使えますが、特に「官職を退く・(主に体力の衰えで)スポーツ選手が現役を退く」の意味合いで使われることが多くなっています。
「勇退」とは?
「勇退(ゆうたい)」とは、「自分自身の意志によって、現在の地位・役職から退くこと」を意味しています。
「勇退」の表現には、特に「自分の後から続いてくる人たちが上に昇りやすくするために、自ら今の仕事・役職(ポスト)から退く」といった意味のニュアンスがあります。
「勇退」というのは、「ただ仕事をやめて現在の地位・役職から身を退くこと」を意味している言葉ではありません。
「勇退」は、「後進・後輩に今の自分がいるポストを自発的に譲るために身を退くこと(後に続く人に譲るために現在の仕事・役職をやめること)」を示している言葉です。
ただし、「勇退」は自分で自分の辞職・辞任に対して使用することはできません。
「引退」と「勇退」の違い
「引退」と「勇退」の違いを、分かりやすく解説します。
「引退」は、シンプルに定年や体力の低下などの理由で「今の仕事をやめること+今の地位から退くこと」を意味しています。
それに対して「勇退」は、「自分よりも後から来ている後進にポストを譲るために、今の地位・役職(ポスト)を自発的にやめること」を意味している違いがあります。
「引退」は「民間の仕事・官職(公務員)・スポーツ選手」などのどんな仕事に対しても使うことができます。
「勇退」は主に、「数が限られている上位の官職(事務次官・大学教授など)のポストから退いてやめる」といった意味合いで使われる違いも指摘できます。
「引退」は自分自身にも使えますが、「勇退」は自分には使えない点も異なります。
「引退」の例文
・『できるだけ早い時期に引退したいと考えていましたが、経済的な理由から70歳以降も働くことになりました。』
・『引退して何年か経ったプロ野球選手であっても、アマでそこそこ上手い選手とは比べ物にならない実力があります。』
「勇退」の例文
・『研究者としてのキャリアをもう少し続けたいと思っていましたので、勇退を決断するまでに少し時間がかかりました。』
・『数年前に勇退された先生は、趣味の絵画や登山を楽しみながら悠々自適の生活を楽しんでいるようです。』
まとめ
この記事では、「引退」と「勇退」の違いを分かりやすく説明しましたがいかがでしたか?
「引退」は「年齢や体力低下などの理由で、今の仕事・役職をやめること」を意味していて、「勇退」は「自分の後に続いている後輩にポストを譲るために、今のポスト(役職)から自発的に退いてやめること」を意味している違いがあります。
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