この記事では、「協議」と「検討」の違いを分かりやすく説明していきます。
「協議」とは?
「協議」とは、「きょうぎ」と読み、ある問題についてその解決を目指すために、関係者が集って話合うという意味を持つ言葉です。
「協議」の「協」は「協力」などにも使用されている漢字で、力を合わせるという意味を持ちます。
そのため「協議」とは、1人ではなく複数人によって問題の解決を目指すために力を合わせて相談するという意味があります。
「協議」という言葉が使用される場面は、ビジネスシーンや日常などでもよく耳にする言葉で、例えば会社の会議や、政治の場面で政治家同士が政策や法律などについて考える場合などに「協議」という言葉は使用されます。
「検討」とは?
「検討」とは、「けんとう」と読み、ある問題について様々な方向からよく考えて、それが正しいかどうかを考えるという意味を持ちます。
この「検討」は、複数人で行うとは限らず、1人で行う場合でも「検討」という言葉は使用されます。
もちろん複数人で相談し、問題について様々な方向から考える場合、「検討」と使われますが、この場合は「協議」と使用しても意味合いとしては問題ありません。
「協議」と「検討」の違い
「協議」と「検討」は多少のニュアンスの違いがあります。
「協議」は、複数人で協力して話合いや相談をし、最終的にどうすればよいか結論を出す際に使用される言葉になります。
対して「検討」とは、問題について良く調べ、それが正しいかどうかしっかり考えるという意味を持つため、必ずしも複数人で考える必要はないという点が異なっています。
自分一人でよく考えて調べるという事については「協議」ではなく、「検討」が適しているという事となります。
例えば、ある問題が起こり、その問題を解決するために関係者が集まって相談する場合には「協議」と使用されますが、対してその問題について良く調べて考える場合には「検討」が使用されます。
この良く調べて考える、という行動については一人で行う事も可能であるため、必ずしも複数人である必要はないという事になり、この点が「協議」と「検討」の違いです。
「協議」の例文
・『夏場における熱中症の対策について協議する』
・『次期選挙の選挙方針について協議する』
「検討」の例文
・『この件については改めて検討しご報告します』
・『今回の不祥事について検討した結果、懲戒処分となりました』
まとめ
「協議」と「検討」の違いは、「検討」は必ずしも複数人で考えるとは限らないという点で異なっています。
「協議」は「協力」して考えるという意味が含まれるため、複数人で問題について考え、結論を出すという意味です。
対して「結論」は、様々な方向から問題について考えるという意味のため、1人で考える際にも使用されるという事になります。