この記事では、「さつき」と「つつじ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「さつき」とは?
さつきは、漢字で皐月と表記される植物や花を意味する言葉です。
つつじ科つつじ属に分類される植物であるため、さつきつつじと呼ばれたり、映山紅という呼び方もされる植物となっています。
そんなさつきは、山奥の岩肌等に自生する事が多く、盆栽等としても親しまれているのです。
他のつつじ科の植物と比べて開花時期は遅く、大体5月から7月頃、旧暦で言う所の皐月の時期に花を咲かせる事から、名前の由来になったと言われています。
「さつき」の使い方
さつきは、元々日本で自生しているつつじ科つつじ属の植物に対して使われていた言葉です。
ですが現在では、近縁多種との交雑により生まれた園芸品種に対しても、このさつきという言葉が用いられています。
他のつつじ属とは花の形や樹形等はほとんど変わりはないものの、開花時期が遅めでずれているため、園芸上ではさつきという言葉を用いて、分けて考えられているのです。
「つつじ」とは?
つつじは、躑躅という漢字で表記されるつつじ科の植物を表す言葉となっています。
主にアジアに広く分布している植物であり、ネパールでは国花となっているのです。
日本では同じつつじ属に含まれるさつきやしゃくなげを分けて考えるのが一般的ですが、学術的にはそれらも含めて考える事になっています。
「つつじ」の使い方
つつじは、つつじ属の植物を表す言葉として使用されているのです。
このつつじは、低木から高木まで存在しており、更に4月から6月頃まで枝先に花を咲かせるのが、特徴となっています。
しかもその花は、見る人が思わず足を止めてしまう程に美しいとされておりそういった意味合いから、立ち止まるの意味がある躑の漢字に、足踏みするの意味を持つ躅の漢字を組み合わせて躑躅という漢字表記になったと言われているのです。
以上の事から、4月から6月にかけて美しい花を咲かせるつつじ属の植物を、つつじという言葉を使って表現しています。
「さつき」と「つつじ」の違い
さつきとつつじは、皐月と躑躅と漢字で表現されるため使用される漢字は全然違っている言葉同士です。
読み方も似ている訳ではありませんが、どちらも同じつつじ科の植物を表す言葉なのでややこしかったりします。
ただしさつきは、つつじ科つつじ属の植物ですが他の植物よりも開花時期が遅く、大体5月から7月頃に花を咲かせるものを表す言葉です。
一方のつつじは、つつじ属の植物の中で4月から6月頃に葉が出て花を咲かせるものを示す言葉となっています。
「さつき」の例文
・『我が家の庭では丁度皐月の時期に、さつきの花が咲き乱れています』
「つつじ」の例文
・『つつじの茂みを掻き分けながら、山頂を目指しました』
まとめ
2つの言葉は、文字表記を見ても特に似通っている訳ではありません。
ですがどちらも同じ、つつじ科つつじ属の植物を表す言葉なので、混同する部分はあるのです。
もっともさつきは、旧暦の皐月の時期、つまり5月から7月頃に他のつつじ属の植物よりも遅れて花を咲かせるものを表す言葉となっています。
一方のつつじは、つつじ属の中で4月から6月頃まで花を咲かせる植物を示す言葉です。
こちらは葉が出て、花を咲かせるという特徴もあります。