この記事では、「黙礼」と「会釈」の違いを分かりやすく説明していきます。
「黙礼」とは?
言葉を発しないで礼をすることです。
「礼」とは、相手に敬意を表して頭を下げることです。
悪いことをして謝るために頭を下げることではありません。
ある会社では、毎日朝礼を行っています。
この会社では創業者に敬意を表すために、また創業者のことを忘れないように、毎日朝礼でしばし頭を下げる行為をします。
このとき、誰も言葉を発しません。
この行為を意味します。
葬儀でも、この行為が行われることがあります。
個人に対しての敬意を表して、何も言わずに頭を下げるのです。
頭を下げるといっても、首を少し傾けるだけ、腰を30度くらいに曲げる、45度くらいに曲げる、90度に曲げるなどいろいろありますが、この言葉には、どれくらいの角度で頭を下げるのかは意味に含まれていません。
しかし、相手に敬意を表すために行うものなので、多くの場合は深く頭を下げます。
「黙礼」の使い方
何も言わないで頭を下げることを指して使用する言葉です。
許しをもらうためにする行為ではなく、敬意を表すためにする行為をいいます。
「会釈」とは?
軽く頭を下げる挨拶を示す行為、またそのように挨拶をすることです。
この行為は挨拶の目的で行われます。
悪いことをして謝るために頭を下げることではありません。
頭を下げる角度は浅くです。
腰まで折ることはしません。
少し首を前に傾ける程度であることが一般的です。
挨拶をするとき、「おはようございます」「こんにちは」など言葉を発することがありますが、「会釈」は言葉を発する場合もあれば、発しない場合もあります。
「黙っている」という意味は含まれておらず、何かを言う場合も、そうでない場合も指しています。
「会釈」の使い方
軽く頭を下げる挨拶を示す行為を指して使用する言葉です。
挨拶の目的で行うものをいいます。
深く腰を曲げて挨拶をすることには使用せず、軽く首を前に傾ける動作の場合だけに使用します。
「黙礼」と「会釈」の違い
2つの言葉には、頭を下げるという意味が含まれていますが、どのように頭を下げるのか、どうして頭を下げるのかという点に違いがあります。
前者は敬意を表すための行為で、黙って行います。
頭を下げる角度は意味に含まれていません。
後者は挨拶が目的で、言葉を発する場合もあれば、発しない場合もあります。
頭を下げる角度は軽くで、首を少し前に傾ける程度です。
「黙礼」の例文
・『黙礼をしてください』
・『全員で黙礼をする』
・『故人を思って黙礼する』
・『しばらく黙礼をする』
「会釈」の例文
・『会釈をしてくれた』
・『知り合いに会釈をする』
・『会釈をされたことに気がつかなかった』
・『何度も会釈をする』
まとめ
頭を下げるという意味が同じ2つの言葉ですが、なぜ頭を下げるのか、どのような頭の下げ方なのかという点に違いがあります。