人間が入ることを想定している施設では、その収容人員に関しての規定があることがほとんどです。
例えば、約12000平方メートルの横浜スタジアムの収容人員は34000人と決められています。
この収容人員というのは、実は算出のための基準が消防法で決められていて、勝手に決めることはできません。
さて、ここで使用した「収容」という言葉ですが、一体どういう意味でしょうか。
また、似たような言葉である「収監」とはどう違うのでしょうか。
この記事では、「収監」と「収容」の違いを分かりやすく説明していきます。
「収監」とは?
「収監」とは、その文字の通り「監獄に人を収める」ことです。
つまり、「刑の決まった罪人を監獄に入れる」ということを表す言葉です。
この言葉はこの限定された意味しかないので、実は既に使われなくなった言葉なのです。
というのは、「監獄」という言葉自体が、法律の改正によって刑事施設という名前に変更されたからです。
それに伴って、現在では、「収監」の代わりに「収容」を使用しています。
英語では、「imprisonment」です。
「収容」とは?
「収容」とは、「収」が「収める」、「容」が「入れる」と言う意味であることから、合わせて「ある場所に収めて入れる」と言う意味になります。
「入れる」のはほとんどの場合は人間ということになります。
場所に関しても、トイレから劇場まで、様々な施設に関して使用できます。
英語では、「admi」が近いでしょう。
「収監」と「収容」の違い
「収監」と「収容」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、人が施設に入ることを意味する言葉なのですが、意味は全く違います。
それは使用されるシチェーションの違いです。
「収容「は、施設内に人を入れることを示す一般的な言葉で、施設と言うのはそんなものでも構いません。
それに対して、「収監」とは罪状が確定した人を、監獄に入れることだけを指す言葉です。
つまり、「監獄に収容することを収監と言う」ということでした。
また、「収監」は現在では廃止されている言葉なので、そのことにも留意する必要があります。
「収監」の例文
「収監」の例文は以下のようになります。
・『収監という言葉は、既に使用されなくなっている言葉です』
・『監獄に収監されるということは、自由が制限されるということを意味します』
「収容」の例文
「収容」の例文は以下のようになります。
・『お店の収容人員を超えた客を受け入れることはできません』
・『政治家が贈賄罪で収容されることになりました』
まとめ
この記事では、「収監」と「収容」の違いを、解説してきました。
ここまで説明してきたように、日本においては、現在「収監」という言葉を公式に使用することはありませんが、以前に書かれた文書の中や、異国の物語である小説等には登場することはあります。
「監獄」という名称は「監獄法」という法律で定義されていたものなのですが、この法律は現代の状況にそぐわなかったり、内容が曖昧だったために、2007年に廃止されることになり、それと共に「監獄」という極めてネガティブなイメージを持つ言葉も廃止されたのです。