この記事では、「釈放」と「解放」の違いを分かりやすく説明していきます。
「釈放」とは?
留置場や拘置所、刑務所などから出られるなど、身体拘束から解放されることを指す言葉で、勾留されていた人物の釈放、政治犯釈放、テロリスト釈放などの使い方があり、警察・刑務所など統治機関による勾留から開放された人という原則があり、「学校の補習から釈放される」という使い方は正しい使い方ではありません。
(ただしつらい状況から自由が得られるというイメージが有るため冗談として使いやすくはあります)
「解放」とは?
解き放して自由にすること。
体や心の束縛や制限などをとり除いて自由にすることと言った意味があり、鉄道の用語では車両の連結が外れることを指し、貨車が解放されるなどの使い方では貨車が機関車から取り外されることを意味し、貨車の扉が開放されるという意味合いはありません。
人質を自由にすることは解放するという言葉を使います。
歴史上の言葉でパリの解放、奴隷の解放などの言葉があり、解放は勝ち取った自由と密接につながる言葉となっていて、開放という言葉からイメージされる自由よりもかなり重みのあるものとなっています。
その言葉のイメージから出版社の名前にも使われています。
ゲームのストーリーが新たに楽しめる状態も解放という言葉を使いますが、これは制限されていて遊ぶことが出来なかった状態から遊べる状態に解放されるというニュアンスで使われています。
病気からの解放という言葉は、病気によって制限されていた体が自由を得るという意味合いで使われます。
「釈放」と「解放」の違い
「釈放」は留置場や拘置所、刑務所などによる身体拘束から解放されることを指す言葉で、人質は釈放とは言わず、政府組織の勾留から解放されることを釈放といいます。
そのためクーデターで首相を釈放というケースも有り、当時の政府が釈放された首相側にないということがわかります。
人質は釈放とは言わず「解放」という言葉を使います。
解き放して自由にすること。
体や心の束縛や制限などをとり除いて自由にすることと言った意味がありますが、誰がその束縛をしているかなどの意味合いがなく、善悪のニュアンスが含まれていない言葉と言えます。
そのため、釈放よりも使用範囲が広くなっており、仕事が終わり自由になったという意味を表す労働からの解放、ドイツ軍などからパリを奪還したパリの解放、機関車から貨物列車などを切り離すケースに使う貨物列車の解放などといった使い方があります。
まとめ
「釈放」と「解放」は釈放を解放の一種とみなすことが出来、特に警察や刑務所などに勾留されていた状態から自由になることを釈放と言い、警察ではないテロリストが人質をとっていた状態から人質を自由にすることは解放と言います。
解放は自由を得るというイメージのある言葉ですが奴隷解放など重大さのある自由を得ているという意味合いが強く、同じ発音の開放でイメージされる自由とはかなり異なる感覚と言えるでしょう。