「取扱高」と「売上高」の違いとは?分かりやすく解釈

「取扱高」と「売上高」の違い金融・経済

企業の利益にまつわる言葉は、いくつかあります。

この記事では、「取扱高」「売上高」の違いを分かりやすく説明していきます。

経済の言葉を、短時間でおさらいしていきましょう。

「取扱高」とは?

「取扱高」とは?

取扱高(とりあつかいだか)とは、その企業のすべてのサービスでやり取りされた、トータルの売上のこと。

おもに旅行業界など、複数のサービスを提供している企業で使われる表現になります。

旅行業界がもうかっているのか、そうではないのかは、旅行業界各社の「取扱高」をチェックすることによって判断できます。

各旅行会社は定期的に、自社の取扱高を発表しているので、昨年度の数値と比較しながら、その推移を判断していけます。

たとえば旅行会社大手のA社の取扱高は2019年度10月は116億円。

その前年度の2018年10月は97億円でした。

前年度とくらべると、かなりの勢いで業績が上回っていることが分かります。

取扱高は企業情報として、各企業のホームページに公開されています。

そのため「旅行業界の株を買ってみようかな」と思ったとき、とても参考になる数字です。

「売上高」とは?

「売上高」とは?

売上高(うりあげだか)とは、企業が物やサービスを販売したときに手にする、売上の総額のこと。

原価などを差し引いていない、単純な売り上げをあらわします。

売上高とよく似たものに「粗利」があります。

粗利というのは、純粋な利益のこと。

原価や仕入れ金額などを差し引いた、企業の儲けになります。

そのため売上高は、粗利と原価を足したもの。

商品やサービスを売ったとき「お客さんからもらった、トータルのお金」をあらわします。

「売上高」の高い企業は、それだけパワーがある強い企業だということ。

ちなみに日本で売上高が高い企業には、トヨタやホンダ、イオンなど有名企業の名前があがります。

売上高が高い企業の銘柄は、世界の投資家にとっても、注目度の高い企業。

とても人気があります。

「取扱高」と「売上高」の違い

「取扱高」と「売上高」の違い

どちらも、よく似ているので迷いやすいです。

「取扱高」「売上高」の違いを、分かりやすく解説します。

・取扱高は旅行業界、売上高は業界全体
「取扱高」は主に旅行業界でつかわれる言葉です。

海外旅行や国内旅行など、数多くの商品を取りあつかっている旅行業界では「国内旅行取扱高」そして「海外旅行取扱高」と区別して発表しています。

どちらもそれぞれの分野で、いくら儲かっているのか簡単にあらわしたものです。

また「売上高」は自動車や金融、流通業界など幅広い業界で用いられています。

仕入れ代金や原価や人件費などをふくまない、総額の売上をあらわします。

まとめ

まとめ

「取扱高」「売上高」の違いを分かりやすくお伝えしました。

どちらも物やサービスの販売によって、企業が得た売上をあらわします。

旅行業界で好まれて使われるているものが「取扱高」です。

「売上高」「取扱高」も、その業界やその企業がどのくらい波にのっているのか、知るための手がかりになります。

株の購入時にも、非常に参考になる数字です。