人はだれでも大なり小なり自分の資産を持っているものです。
ですがその資産の種類についてはどういう風に分けられているのか、「流動資産」や「固定資産」と言われても、何を指すのかわからない人も多いでしょう。
この記事では、「流動資産」と「固定資産」の違いを分かりやすく説明していきます。
「流動資産」とは?
「流動資産」とは資産の中でも、他のものに変えることに時間がかからない資産です。
例えば銀行の預金は銀行から下ろせばすぐに現金化できますし、お店の商品も実際に購入する人がいるかどうかは別として客が購入すればすぐ現金になります。
その現金も商品の購入など、他の形に変えやすいので「流動資産」です。
こうした他の形に変えやすいことを流動性が高いというので、流動性の資産ということから「流動資産」という言葉が生まれました。
定義としては、預金や現金以外にも受取手形や売掛金のような1年以内に現金の形にできる資産、仕入れや製造から販売回収までのサイクルにある、原材料や完成した製品に売却されていない在庫、そして現金が「流動資産」として扱われます。
「固定資産」とは?
「固定資産」とは1年以上の時間を掛けて現金化される資産や、長期間に渡って保有や使用される資産です。
例えば土地や建物は何年何十年と保有使用される「固定資産」の代表と言えるでしょう。
それ以外にも工場での製造に使われる機械や、自動車も私用仕事用問わず「固定資産」です。
「固定資産」は物理的に存在するものだけとは限らず、特許権や著作権、営業権と言った権利も、形はないものの時間を掛けて現金に繋がる無形「固定資産」として扱われます。
また額によって扱いが変わる物もあり、パソコンやテレビなどは、10万円を超えると長期的に使用される資産として扱われ、「固定資産」と見なされますます。
「流動資産」と「固定資産」の違い
「流動資産」と「固定資産」の違いは現金化することに長い期間が掛かるかどうかと、それを長期間保有や使用されるかどうかです。
「流動資産」は、すぐに資産としての形を変えて現金にすることができる資産のことで、商品の在庫やその材料、預金や受取手形などを指します。
「固定資産」は商標権などのように1年以上の時間を掛けて現金化していく権利や物であったり、土地や建物、機械のように長期間使われ続ける資産です。
一般的に、資産の中でもすぐに手放して他のものに変えるかどうかで、「流動資産」として扱われるのか、それとも「固定資産」扱いなのかが変わります。
まとめ
「流動資産」も「固定資産」も本人の資産であることには違いないのですが、関連する法律や税金の扱いが変わってくるので、区別をつけるに越したことはありません。
区別するためのボーダーは、流動性という資産が短期間で他の形に変えられるか、長期的に保有する資産かどうかなので、それを基準に判断すると、何が「流動資産」で何が「固定資産」なのか区別しやすいでしょう。