この記事では、「試みる」と「試す」の違いを分かりやすく説明していきます。
「試みる」とは?
「試みる」には、実際に効力や効果などを試すために行うといった意味があります。
また、試食や試飲といった意味もある「試みる」。
「試みる」の場合、結果がどのようになるかわからないけれど、とにかくやってみる、チャレンジしてみる、といった意味で用いられ言葉となります。
このような意味から「試みる」は、「トライ」や「挑戦」、「し掛ける」、「企てる」、「挑む」などと言い換えることができます。
「試みる」の使い方
「試みる」は、試みた結果がどのような結果になるのかわからないとき、着地点が定まっていないときに用いられる言葉です。
例えば、「実験を試みる」の場合、その実験の結果が、どう出るかわからないまま実行するといった意味になります。
また、「抵抗を試みる」の場合、抵抗しても、どうなるか分からないけれど抵抗してみるといった意味で用いられます。
「試す」とは?
「試す」には、物事の良否や真偽、能力の程度などを実際に調べて確かめるといった意味があります。
実際にやってみて、それが良いものなのか、悪いものなのか、どの程度の能力があるのか、などを確かめる行為が「試す」です。
「試す」の場合、良否や真偽を判断するために行う行動となるため、ある程度、結果は絞られます。
このような意味から「試す」は、「シミュレーション」や「試行」、「テスト」、「図る」などと言い換えることができます。
「試す」の使い方
「試す」の場合、良否や真偽などを「試す」行為となるため、結果における着地点はある程度決まっている際に用います。
例えば、「洋服を試す」場合、その洋服が自分に合っているデザインなのか、サイズなのかを確認する行為を意味します。
また、「新メニューを試す」の場合、その料理が美味しいのか、自分の口に合っているのかといったことを確認することと意味します。
「試みる」と「試す」の違い
「試みる」も「試す」も同じ漢字が用いられているということからも類語として用いることができる言葉です。
ただし、この両者には、結果に対する着地点が異なります。
「試みる」の場合、やってみて、実際にどのような結果になるのか着地点が決まっていない状態を意味し、「試す」の場合は、良否や真偽を問うといった着地点が決まった言葉となります。
その点に違いがあります。
「試みる」の例文
・『片方のタイヤが出ない状態で機長は、緊急着陸を試みました。』
・『鍵を紛失したため、トイレの窓から家に入ることを試みましたが失敗に終わってしまいました。』
・『このまま、親の言いなりにはなりたくないと抵抗を試みました。』
・『この実験を試みるのは、もう何度目だろうか。』
「試す」の例文
・『大好きなブランドの新作を試す。』
・『部下が考えた新作を試す。』
・『今回、初めてロングスカートを試してみることにしました。』
・『今乗っている車よりも大きな車だったので、本当に自分でも運転することができるかと試しました。』
まとめ
「試みる」と「試す」には、行った後の着地点に違いがあります。
その違いを踏まえ使い分けを行う言葉となります。