この記事では、「アジア」と「東洋」の違いを分かりやすく説明していきます。
「アジア」とは?
「アジア」とは地球上の陸地を大きく区分けした大州の一つです。
範囲としてはヨーロッパを除外したユーラシア大陸全域とその周辺が「アジア」であり、西はアラビア半島にあるサウジアラビアから、東は中国や韓国、北にはロシアやモンゴルがありますし、南はインドやパキスタン等の国も含みます。
またユーラシア大陸だけでなく、その周辺にある島国も「アジア」圏内なので、中国や韓国の東に位置する日本、ベトナムやマレーシアの南東にあるインドネシア、インドの南東にあるスリランカも「アジア」です。
ただしどの範囲が「アジア」なのかは意見が分かれており、ロシアは「アジア」とは別として扱われていることもありますし、「アジア」に含まれるはずのサウジアラビアやオマーンは、自国は「アジア」に含まれないとみなしています。
「東洋」とは?
「東洋」とはユーラシア大陸東部で長く大きく発展した文化圏を元にした、特定地域を指す概念です。
まず明治期に優れた文化を持っていたヨーロッパ諸国が日本に伝わってきた際に、それら諸国まとめて呼ぶ西洋という概念が生まれました。
そう言った西欧文化圏の対となる概念として、日本や中国などの文化圏を指すために生まれたのが「東洋」です。
「東洋」という言葉が指す範囲は非常にあやふやで、中国と歴史的にその影響を受けた日本や韓国だけを指すこともあれば、「アジア」全域を指すこともあります。
「東洋」という言葉がどこまでの範囲を指すかは、使われる場面によって大きく異なりますが、中国や日本と言った東「アジア」は確実に「東洋」扱いです。
「アジア」と「東洋」の違い
「アジア」と「東洋」の違いを、分かりやすく解説します。
「アジア」はヨーロッパを除くユーラシア大陸全域を指す言葉で、西はサウジアラビアから東は日本まで、北はロシアから南はインドやインドネシアまで、非常に広い範囲の国が「アジア」です。
「東洋」は使われる場面によってその範囲が違いますが、ユーラシア大陸東部に築かれていた文化圏を指します。
具体的な「東洋」の範囲としては東「アジア」と東南「アジア」が多く、場合によっては東「アジア」だけを指していたり、「アジア」全域を指して「東洋」と言っている場合もあり、一定しません。
また「アジア」は陸地的な州分けであり区分の言葉ですが、「東洋」は陸ではなく文化圏を指しているという違いもあります。
ただし東南「アジア」も含む事が多いので、中国とその周辺は「東洋」にほぼ必ず含まれますが、中国を中心とした文化圏と言うのも語弊があります。
まとめ
日本では「アジア」というと「アジア」の中でも東部から東南部を指すことが多いので、範囲がほぼ同じ「東洋」と意味が混同されがちですが、実際には「アジア」はもっと広い範囲を含みます。
また「アジア」は陸地としての範囲であり、「東洋」は文化圏としての範囲という違いもあることは覚えておきましょう。