この記事では、「シルム」と「相撲」の違いを分かりやすく説明していきます。
「シルム」とは?
「シルム」は朝鮮半島に古くから伝わる伝統スポーツです。
二人の競技者がお互いのサッパ(まわし)を取り、組み合った状態から投げ技を打ち合い勝敗を決めます。
相手の体を倒したほうが勝ちです。
相手を殴る技はありません。
「シルム」は韓国の祭礼行事で、遊戯の一つとして親しまれていました。
詳しい成り立ちは、わかっていませんが、モンゴル相撲や満州相撲から技や組み方が伝わり、「シルム」へと確立されていったのではないかと予想されています。
日本ではなじみのないシルムですが、日本で活躍している、総合格闘家や力士などにシルム出身者がいます。
「シルム」のルール
試合地に、円形の深い砂地の競技場が作られます。
しゃがんだ姿勢で互いのサッパを握り、その姿勢のまま体を起こします。
この姿勢のまま合図がなると試合が始まります。
競技場内で相手の膝から上を地につけることで勝負をつけます。
競技する者は壮士(そうし)と呼ばれ、壮士は現在体重によって階級が分かれます。
シルムは相手を倒す、転ばすと勝ちになります。
相撲の「土俵」にあたる「砂場」で競技を行いますが、あくまで相手を倒したほうが勝ちで、砂場の縁の外に出てしまったら、「場外」といって競技をやりなおすことになります。
日本の相撲と違い競技場の外に押し出されても負けにはならず、押し技はありません。
現在「シルム」を競技する際の服装は、上半身裸に体にピタっとフットした半ズボンで行います。
まわしに相当するサッパ腰と右の太ももの付け根に巻きつけます。
「相撲」とは?
「相撲」(すもう)は裸でまわしをつけ、素手の二人が、土俵内で相手を倒すか、または土俵外に相手を出すことによって勝負を争う競技です。
現在の相撲のルールや形式が確立されたのは、江戸時代に入ってからです。
邪気を払う「四股踏み」土俵を清める「塩まき」など、いくつかの戦う前の神聖な動作は今なお引き継がれています。
「相撲」のルール
手で使って良いのは手のひらだけです。
拳で殴る、肘打ちは反則です。
キック行為は反則ですが、足はひっかけたり払ったりすることもできます。
・体が土俵外に着地する
・足の裏以外が土俵内に着地する
・反則行為があった場合
に勝敗が決まります。
「シルム」と「相撲」の違い
「シルム」と「相撲」の違いを、分かりやすく解説します。
「シルム」は、相手を転ばせたら勝ち。
押し技はなく、砂場の縁の外に出てしまったら、競技をやりなおすことがでる。
現在は体重により階級が分かれる。
「相撲」は、転倒させて勝つこともできるが、土俵から出ても、負けなる。
体重によって階級はない。
という違いがあります。
「シルム」も「相撲」も男性のみのスポーツでしたが、今では女性も楽しむようになりました。
現在「国技」としての「相撲」は男性のみです。
まとめ
今回は「シルム」と「相撲」の違いを、解説しました。
「シルム」:相手を転ばせたら勝ち。
砂場の縁の外に出てしまったら、競技をやりなおすことができる。
現在は体重により階級が分かれる。
「相撲」:転倒させて勝つこともできるが、土俵から出たら、負けになる。
体重によって分かれていない。
という違いがあります。
違いを知って、2つのスポーツを楽しみましょう。