終えることを意味する「修了」と「卒業」。
この記事では、「修了」と「卒業」の違いを分かりやすく説明していきます。
「修了」とは?
「修了」は、「修める」と「了(おわる)」といった漢字から作られた言葉です。
意味は、学業などにおいて一定の課程を終えるとなります。
この場合、重要なポイントは定められた一定の課程を終えるという点です。
そのため、「修了」において、全ての課程を終える必要はありません。
決められたものをクリアすることができれば、それで、「修了」です。
また、「修了」の場合、学業だけではなく様々な場面で用いられる言葉となります。
このような意味から「修了」は、「学問を修める」や「学位の取得」などと言い換えることができます。
「修了」の使い方
「修了」は、「修了する」や「修了した」などといった使い方のほか、「修了」を用いた言葉がいくつかあります。
「修了証書」や「修了検定」、「修了研究」、「修了式」、「大学院修了」、「講座の修了」、「研修の修了」などです。
「卒業」とは?
「卒業」は、「業」と「卒わる(おわる)」といった漢字から作られた言葉です。
意味は、学校の全過程を学び終えるとなり、学業を終え、その場を離れる際に用いた言葉となります。
また、「卒業」には、ある段階や時期を通り過ぎるといった意味があり、「卒業」を比喩した表現として用いられることがあります。
このような意味から「卒業」は、「学問を修める」や「学位の取得」、「脱退する」、「退会する」などと言い換えることができます。
「卒業」の使い方
「卒業」は、「卒業する」や「卒業した」などといった使い方のほか、「卒業」を用いた言葉がいくつかあります。
「卒業式」や「卒業論文」、「卒業研究」、「卒業検定」などです。
「修了」と「卒業」の違い
「修了」は、一定の課程を終えることを意味し、必ずしも全過程を終える必要はありません。
それに対し、「卒業」の場合は、全過程を終える際に用いられる言葉となり、この点に違いがあります。
このことを基本に学業に対しては「修了」が用いられ、学校に対しては「卒業」が用いられる、そのような違いが両者にはあります。
「修了」の例文
・『無事に大学院を修了した息子は、念願だった会社に就職し働き始めました』
・『普通自動車免許の修了検定に無事に合格し、少しホッとしているところです』
・『専門学校を修了した息子の姿を見ていると、「本当に大きくなった」と実感しました』
・『無事に全課程を修了することができたのは、先生のお陰です』
「卒業」の例文
・『子供の小学校の卒業式に出席する』
・『大好きだったアイドルがグループを卒業することになった』
・『卒業研究が上手く進まず焦っています』
・『卒業アルバムは、大人になっても宝物です』
まとめ
以上が「修了」と「卒業」の違いです。
大学までの学校においては、「卒業」を用いることになりますが、大学院においては、一般的に「修了」を用いることとなるため、その点には注意が必要です。